Steelhead hunting スチールヘッドハンティング | Jurassic Area
初夏の北海道遠征から
早いもので秋を感じる10月

遠征が本戦であることは間違いない自分は
ここ数ヶ月、少し少しフライを巻き貯めてきた

その数は80本
単純計算で約80時間

それもこれも
全てこの遠征の為だった

この旅の水先案内人は
スコット


そう
世界に存在する
最高峰の
SkagitMasterの1人

北米にいる方ならご存知かと思うが
実際、もっとも年間釣行数が多く(300日以上)
水の中を知り尽くした
まさにハンターである

彼は幼少期から
バンブーロッドビルダーの
父親の影響を受け
世界中を釣り歩いてきた
カナダ、ロシア、アラスカ、アメリカ

その釣行日数は
プロの中でも桁外れ
時には猟銃を片手に
ワイルドアニマルのいる道を隔て
背中には何本もの竿を背負い
世界中を見てきた
本物である

嘗て自分は
彼ほどのストイック
且つ本物のプロアングラーを見たことがない

そんな彼とも
何十通かを数え切れないほどの
情報交換をしてきた

そして向かうはオレゴン
子供のころから憧れて
どうしても行きたかった場所

成田空港で408さんと待ち合わせ
一路オレゴンへ向かう

$Jurassic Area

最近は
正直、無理なほどの多忙の中
随分釣りから離れてしまっていた

飛行機の中ではほとんど寝れない自分も
この旅の機内では熟睡

フライトアテンダントの声すら
耳に届かなかった

サンフランシスコを経由して
メドフォード空港へ
約15時間を超えるフライトは
さすがにしんどいものである

$Jurassic Area

やっとの思いでメドフォードに到着
しかしここでアクシデント
ロッドが届いていない

よくある話だが
国際便それも特にローカルの空港では
ものが届くのが奇跡なほど

自分はこれで5回目である

しかしこれが釣りとなるといささか困ったもので
次の日の朝には出発

なんとしても本日中に頼むと航空会社に連絡

おかげでその日の夜には受け取ることができた

初日はスコットがホテルまで迎えに来てくれて
その足でAslandのプロショップに向かう

事前にオーナーのWillに
買出していくものを頼んであった為
スムースに買い物ができた(といっても1時間以上w)

その日は崩れるように眠りにつき
翌朝スコットがジェットボートを牽引して迎えに来てくれた

まだ夜が明ける前に
船を降ろして
水辺に立つ

日の光が入ると同時にスタート
気温、水温共に非常に冷たい

釣りをはじめてふっと気付いた
いつぶりに竿を振ったのだろう

どうも自分の脳裏には
いろんなことを考えてしまいながら釣りをする自分が消せない

そんなときにスコットが声をかけて来てくれた
Dont think too much
Think inside of water
この言葉には随分救われた

それでもどうしても考えてしまう

むしろ最近は釣りをすることが
今までほど楽しくなかったりするほど
なんだか随分と自分を追い込み過ぎたのかもしれない

ジェットボートでメドフォード近郊を流し
状況がスローであると判断し
一路Umpquaへ

ここでひとつきになったこと
Umpquaはアンプカとは発音しない
アンクアと発音する
この言葉は原住民の言葉で
はたしてアンプカという日本語英語はどこからきたんだろう
なんてことを車内で走りながら現地へ

そして、スコットの好意で
彼のセカンドハウスに宿泊

Skagit Master2でもテイクされた場所で
タイイングデスクや写真
家具ひとつをとっても
なんだか気持ちいいほどに釣りに特化された家作り

食事は近くにあるバーのみで
ラムを焼いたものと冷えたビールが身にしみた

ウェーダーでバーに入れるのも北米ならでは
スタッドの入ったウェーディングシューズは
床を傷つけるので脱いで入る

日本では考えられないだろうが
なんだか自分には懐かしかった

そして最初のランは
408さんに訪れる

約60cmほどのスチール
これにはスコットも安易の表情

Umpquaは正直難しい川
ただ投げて流せばいい
スキナーとは正直訳が違う

北米でNo1と言われる全てのスチールヘッダーに聞けばわかる
どの川が一番か
そう
それがこの川である

少なからず10数年以上
北米に在住していた自分にとっても
この川は特別な存在だ

それはまるで北海道のY川のように

その後自分にもバイトが
しかしジャークしてしまい
痛恨のノンフックオン

何を考えているんだ
北海道でも
どこでもこんなことはさすがにしなかった

どうしたんだ
どうしたんだ

考えれば考えるほど深海にはまる

バイトが少ない
それには原因がある
流しもキャストも全然駄目

できたことが全部出来ない

その日の夜は
とにかく頭を休ませようと
何も考えないで就寝

そして3日目
朝一番から集中を取り戻し
ラインが綺麗に走り出す

I know you have skill but why you losing your control?
スコットが度々こう囁いた

釣りに向かい合う
もっと釣りに向かい合うこと
それ以上に大切なことなどない

思えば思うほど
うまく行かない

たまらず1度離脱して
水辺に腰を下ろす

この川が自分に取って
どれだけ訪れたかった場所だったか
ここに来る為にどれだけの時間を費やしてきたのか
ポッと出でなんとなく来たわけではない
どうしたんだ自分は
釣りを楽しんでいない。。。

その日の夜は
前日スコットがSimmsのカメラマンとの撮影で合流した
プロアングラーとバーで合流する
彼らの話を聞いていても
プロの間でも
いかにスコットが別格なのかが伺える
どのアングラーも日本ではものすごい有名なアングラー

そんなアングラーを前にしても
自分の頭の中は
落ち着け
とにかく落ち着け

そう言い聞かせることばかり
そんな気持ちで
気付けば最終日

この日はスコットが
僕を落ち着かせる為か
彼の思い出のポイントを流させてくれた

A2 here is my memorial point
My father bring me here and it was so bad in first time
ここはおやじが最初に連れてきてくれた場所だよ
そんときは釣れなくてもう二度とここに来るものかと思ったよ

そんな彼の気持ちが本当に暖かく感じる

そして次のラン
Here is skagit master takes in this run.
ここはスカジットマスターでテイクした場所だよ

そう言いながら彼は僕を落ち着かせていた

段々と少し少し
自分の釣りを取り戻しながら
気付けば最後のラン

ここで彼は今までにない表情で
This run is so serious
So fast and danger because no one cross this run to go the otherside
このランは真剣に行こう
流れが早すぎて僕以外渡る人がいない場所だ

一見してわかった
こんな流れは日本ではありえない
水深はウェーダーギリギリ
川を対岸に渡るのだが
正直早すぎる
渡るというより
流されるに近い場所

ここ以外で
スコットが足をすくわれることを
1度も見なかった
それだけ深く
重い流れを渡る

なんだかその重い流れを渡ると
その対岸は別世界に感じるほど
釣りに集中できる自分が
やっとそこにはいた

急深なプールと
強い流れの混合する流れを
丁寧に流す
スコットも何もアドバイスをしてこない
どうやらやっと自分らしい釣りが出来ているようだ

丁寧にメンド、リーチを繰り返し
ここで来るはず
と思った瞬間
あの日の思い出のランが下流に展開される
それと同時に。。。
またジャーク。。。
どうしたんだなんて
考えることもできなかった

だけれどもスコットは
妙に微笑んでいる

I know you can do it.

このテイクでなんだか針を付けないで
釣りをすると言っていたスコットの気持ちが少しだけわかった

釣ることをガツガツすることでもなく
魚と向き合う大切さ
自然と調和する大事さ
何故釣れるかを考えることや
釣りを通じて学ぶ人間性

この水辺のように
人の心が透けて見えるほど
この川は僕に大事なものを残してくれた

もう迷いはない
そう思ったときにストップフィッシュ

その帰り道で
再戦を誓った

最後の最後に
スコットが伝えてくれたもの

人をいたわり
魚をいたわる気持ち

純粋に魚を求める気持ち

もう一度
近いうちに北の大地に探しにいこうと思う

Skagit Master
言葉で語るのが安く感じるほど
偉大で大きなプロがそこにはいた

自分などヒヨッコ
正直多くのアングラーがプロを語りたいのならば
1度彼の釣りを見るといいだろう

プロとは
人としても
釣りを伝える一人の人間としても
成り立つ人
偉大な存在

他を超越するほどの存在感

自分の知る限り
彼ほどのスチールヘッダーは存在しない

流し方、キャスティング
全てにおいて無駄がない

全米でもっとも注目される
リアルスチールヘッダーの視線は
厳しくも優しくもある
本当の師の目であった

彼の意思を少しでも伝えられるように
彼から学んだことが
少しでも多くの人に伝わるように

今年から起動を決めた
Team Scott Howell Japan

その時は近い
全米を魅了するその釣り
ルアーでもフライでも
彼から学ぶことは
知識にも長けていて
寛大にして深い

自分も一生徒
少しでも近づきたいと思える彼の存在感は
釣り人という言葉だけではなく
人間性を含めてなのかもしれないと心から感じた

最後に
この旅の動画を残します

いつかもう一度この水辺へ