前々から予告はしてましたが、いよいよ観ました。
「ボヘミアン・ラプソディー」
伝説のロックバンド、クイーンのリードボーカル、フレディ・マーキュリーを描いたこの作品ですが、すごいエネルギーを持った映画だなと思いま
した。
個人的な感想ですが、ストーリーを持つ映画としては中の上ってとこかなぁと感じました。
クイーンの発足から1985年のライブエイドまでを一気に書き上げてはいるんですが、その生涯を駆け足で登りすぎていて、リアルタイムで聴いていた世代でもなく、70年代~90年代の洋楽好きではありますが熱狂的なクイーンファンでもない僕としては、フレディ・マーキュリーという人物の寂しさやすごさは伝わってくるんですが、なんか映画として物足りないって感じでした。
・・・ラスト30分間、ライブエイドのシーンになるまでは。
あえて、「ストーリーを持つ映画としては中の上」と書いたキモはそこにあります。
あのライブエイドのステージシーンは、ただただ圧倒され、心躍り、そしてクイーンのパフォーマンスに酔いしれる素晴らしい30分間でしたね。
実際のライブエイドのステージを再現したことが素晴らしいんじゃないんです。
あの、ライブ特有の、アーティストと観客とが生み出す興奮や熱狂の空気をスクリーン上に生み出したことが、言葉に表せないぐらいに素晴らしかったんです。
普通の上映で観ていたので、手拍子も拍手も我慢してましたが、ライブ会場にいるようなあの瞬間は一緒に熱狂したくなるほど。
もちろん、当時から称賛されていたあの圧倒的で完璧な彼らのライブパフォーマンスあってこその熱気ですが、それだけじゃないはずなんです。
映像の質感であったり、ウェンブリーを埋め尽くす観客の雰囲気であったり、パフォーマンスをしている演者、ライブスタッフを演じている人たち、彼らの熱意や想いのすべてがあの空間を創り上げていたんだと思います。
その熱狂のステージを盛り上げるための下準備もよかった。
映画冒頭、一人ライブエイドのステージに向かうフレディ。
そして、終盤ライブエイドのステージに向かうフレディ達。
作品を通してみてきたからこそ、この「達」という変化があり、この変化こそがこれから繰り広げられるパフォーマンスへの期待感、待望感を高めてくれたのだと思います。
だいぶ熱が入ってしまいましたが、あのライブシーンを観れただけでも、本当に映画館で観ておいてよかったと思います。
ゴールデングローブ賞は獲得しましたが、さてさてアカデミー賞まで獲得できるのか・・・?
個人的には、賞が取れる取れないなんて気にしてない、観ている人たちのための映画であってほしい、そんな風に感じます。
でも、熱意をもって作りあげたスタッフたちには賞という何よりの評価を!とも感じちゃうのがちょっと悩みどころですね。
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