日本人大リーガーには宿命とも言うべき
「日米通算」の文字がつきまとう記録を、
イチローは「ややっこしい数字」と言う。
今回も米メディアは大台到達を事前から盛んに報じた。
地元ニューヨーク・タイムズ紙は担当記者のコラムで、
日本の数字を含めることは「議論を巻き起こす」と指摘して、
マイナー時代を加算すれば4000安打を突破する選手の例を挙げた。
一方、米スポーツ専門局ESPNの担当記者は
「イチローのスピード、選球眼、体調管理を見れば、
(日米の)どちらも違いはない」と評価。
米国の百家争鳴に恐らく結論は出ない。
しかし、大リーグ歴代3位の3771安打を放ったハンク・アーロン氏といった
先人や、米メディア、現場の選手たちの大半の意見は
「将来の米国野球殿堂入りにふさわしい」と一致している。
少なくとも日米の多くのファンにとって
8月21日は「とてつもない数字」に立ち会った日として記憶に残る。
イチローも
「何でもいいんですよ。気晴らしになってくれても、
僕のことが大嫌いでも。関心があったらうれしいですね」と話した。