マツダオールスターゲーム第2戦(全セ3-1全パ、20日、神宮)
よっ、お祭り男!! 全セの阪神・新井貴浩内野手(36)が
決勝打を含む3安打猛打賞で、自身初のMVPを獲得した。
球宴通算打率・529(17打数9安打)を誇るだけに
「(みんなも)知っているだろ?」と“どや顔”で喜びを表現。
第2戦は全セが3-1で快勝し、通算成績は全パの78勝74敗10分け。
彩り鮮やかに染まった右翼スタンドから、「新井コール」が巻き起こった。
「新井!! どや顔やめろ~」と温かい!? ヤジも飛ぶなか、
カクテル光線に照らされたお立ち台で満面の笑みだ。
5年ぶりにオールスターに選出された新井が、MVPを初受賞。
年月が経っても、お祭り男の輝きは変わらなかった。
「知っているやろ。実は俺がお祭り男って」
勢揃いした他球団のスター選手の誰よりも存在感を発揮すれば、ドヤ顔が出ても当然だろう。
まずは0-1の二回だ。
無死一塁から全パ先発・牧田(西武)から中前打。
好走塁で二塁へ進み、二、三塁と好機を広げて宮本(ヤクルト)の同点打を演出した。
続く1-1の三回二死一、二塁では、
「オールスターだからどんどんいけた」と中前へ勝ち越し打だ。
広島時代の2007年7月21日の第2戦(当時フルスタ宮城)以来の打点をマーク。
七回にも中前打を放ち、オールスターに初選出された
02年(7月13日の第2戦、松山)以来の猛打賞まで記録した。
これで球宴では通算10試合に出場し、
17打数9安打2本塁打3打点、打率はなんと・529!!
「好き。純粋に真剣勝負だけど、
楽しんでいる」という祭典でまたも結果を出し、賞金300万円と記念トロフィーをゲット。
使い道については「奥さんに渡します」と家族に還元する予定だ。
ただ、楽しいひとときが終われば24日(ヤクルト戦、神宮)から後半戦が始まる。
チームは首位巨人と2・5差の2位。
リーグ戦再開を踏まえ、「しっかり準備していきたい」と、
球宴中でも試合前練習時に状態維持のメニューを行う。
ティー打撃の際、通常より体に近い位置にトスを上げてもらい、
ヘッドを返すように腰を回転させて打つ。
「やっぱり軸がブレちゃうと、打てないから」。今季途中からはじめ、
繰り返すことで体の軸を意識。
夢舞台の裏でも、8年ぶりのリーグ優勝へ備えている。
「もう1試合ありますので、ファンのみなさんに喜んでもらえるゲームがしたい」
22日の第3戦はいわきでの一戦。
豪快なフルスイングで被災地に元気を届ける。
そして秋には、全国の虎党を笑顔にする。