6月の強化試合を締めくくる試合は、強豪ドイツが相手。
日本は先手を取られながら2度追い付き、持ち味の粘りは発揮した。
しかし、終始押された末に力負けした。
体格で上回るドイツの圧力を受けて序盤から押し込まれ、17分に先制された。
出場停止から復帰した宮間の展開力を軸に反撃。
大儀見のポストプレーや大野のドリブルで再三好機をつくった。
40分には大野が同点ゴール。いい流れで前半を折り返した。
後半開始直後にPKを与えて勝ち越されたものの、15分に再び追い付く。
宮間のFKがポストに跳ね返ったところを大儀見が決めて2―2。
ところが、ここから運動量が落ち始め、散発的な攻撃に陥った。
終盤は防戦一方。
世界一に輝いた2011年のワールドカップ準々決勝では開催国ドイツを破ったが、
気迫あふれる相手に雪辱された。
もっとも、ひたすら耐えて延長戦で勝った2年前の一戦と比べれば、
試合の密度は濃い。宮間が前を向いてボールを持てば、
多彩な攻撃の形ができることを十分に示した。
「今までにない攻撃が増えてきている」。司令塔にも手応えがある。
昨夏のロンドン五輪後で初めて、けがの澤(INAC神戸)を除く主力の大半がそろった遠征。
1分け1敗でも悲観する内容ではない。