○イタリア4-3日本●(コンフェデ杯1次リーグA組)
狭いエリアで勝負できる。プレミアリーグで1年間プレーしてきた
最大の武器を、香川が大舞台で披露した。
前半33分、今野から送られたゴール前へのハイボール。
強じんな身体能力を誇る192センチのDFキエリーニに体をぶつけられ
体勢を崩しながらも、冷静だった。
落ちてきたボールに右足を伸ばしてトラップし、体を反転させながら、
左足ダイレクトでゴール右隅にたたき込んだ。
「オフサイドポジションを確認しながらいい流れで落ち着いて決められた」
ブラジル戦の翌日には、
「昨日のことは忘れたい。悔しさを通り越して、何しに来たのかなという
気持ちだから」と悲壮感を漂わせたが、
この日の背番号「10」は本田や長友と適度な距離感を保ちながら、
時にはミドルシュートも放つなど、本来の躍動感あふれるプレーを取り戻した。
それでも勝利に手が届かず、試合終了の笛と同時にピッチに倒れ込んだ。「後半のチャンスに決めきれなかったのが悔やまれる」。目指す先はまだまだ高い場所にある