「巨人8‐3ヤクルト」(12日、東京ド)
『橙魂ユニホーム』を着用し、心機一転を図った原巨人が、本拠地・東京ドームで“無得点地獄”とおさらばした。
開幕2戦目以来、2番に松本哲を起用。8番に脇谷を下げる“新オーダー”で、阪神3連戦で無得点に終わったチームに喝を入れた。ただ、原監督が「重たいムードでスタートした」と話したように、初回に無得点に終わり、32イニング連続無得点という球団ワーストを記録。そんな嫌なムードを、助っ人ボウカーが“二振り”で変えた。
「ボウカーが非常にいいところでいいバッティングをしてくれた」。二回に4号2ラン、六回に5号3ランと二度の逆転弾を放った助っ人を、原監督は手放しで褒めた。六回にはロペスとの連弾を含め、炎の5連打で一挙5点。甲子園では全く見られなかった打線のつながりが本拠地で見事に甦った。
指揮官は試合後、松本哲を2番で起用するなど、打線を動かせたことについて「チーム全体で戦うわけだから、臨機応変ということ」と説明。一定の型に縛られない柔軟な姿勢が、苦しい局面を打開したと言える。32イニング無得点という球団史に“汚点”は残したが、それ以上に得たものも多い連敗脱出劇だったようだ。ドームに『橙』の花が咲き乱れた。