大仏の日
4月9日は大仏の日。
奈良の大仏が天平勝宝4年(752)のこの日できたことを記念するものです。
この奈良東大寺の大仏の高さは16m。
聖武天皇と光明皇后の時代、当時の技術の粋を集めて作られた巨大な金銅仏です。
膨大な金(きん)が必要でしたが、計画中に偶然東北地方で
優良な金鉱が発見されました。また、皇室の祖先神を祭る
大分・宇佐八幡に関わる渡来人集団が現代でも難しいほど
の高度な技術を提供してくれました。しかし、新しいお寺を
作り新しい大仏を作るということに対しては既存寺院が
猛反発していました。悪質な妨害で計画はなかなか
進みませんでしたが、当時庶民に人気絶大であった
行基菩薩が大仏建立の責任者を引き受けると、あちこちから
援助の手が差し伸ばされ、無事完成にこぎつけました。
膨大な国家予算が投入され、9年の歳月が掛かっていました。
この大仏の完成は、国家として仏教を篤く敬うという方針を
広く国民に浸透させました。またこの縁で宇佐八幡は以後
奈良の大仏の守護神となり、逆に宇佐八幡には
大菩薩の号が与えられます。これは日本の神仏混淆の出発点でもあります。