星野体制3年目を迎える楽天は、積極的な補強を展開し、
戦力充実を図ってきたが、カギを握るのは伸び盛りの若手のさらなる飛躍にある。
投手陣は絶対的エースの田中に続く存在がほしいところ。昨季8勝の辛島、ルーキーながら7勝をマークした釜田の左右の若武者が2ケタ勝てれば、日本ハム、ソフトバンク、西武の3強に食い込み、優勝戦線で戦える可能性が大きくなる。これに美馬、塩見、復活を期す永井、巨人から移籍の金刀が加わると、グッと厚みは増す。
リリーフ陣ではメジャーから8年ぶりに日本球界に復帰する斎藤隆に注目。年齢的には44歳でフル回転は厳しいかもしれないが、経験と実績でブルペンに与える影響は大きい。
昨季わずか52本塁打と一発不足に泣いた楽天。ラッキーゾーンを設け、本塁打が出やすいようにする本拠地Kスタ宮城だが、後は獲得したジョーンズとマギーの新外国人が額面通りの活躍をするかどうかだ。
年末に暴行事件で逮捕、釈放されたジョーンズは過去の来日外国人では最多の通算434本塁打をメジャーで放った、超がつく大物。守備でも10年連続ゴールドグラブの素晴らしい実績を誇るが、来季36歳。ブレーブス時代の2000年代前半に本塁打を量産したパワーはかげりをみせており、三振も少なくないことから、日本人投手の攻めに応できるかどうか。
もう一人の新助っ人マギーは、実績ではジョーンズに及ばないが、来季31歳で、米球界関係者は「(阪神の)マートンのように引きつけて逆方向に打てるから大きなスランプがない」と高く評価しており、こちらの方が“お買い得”になる可能性がある。