ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督の選任を一任されている
日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナー(71)が18日、現在12球団を指揮する「現役監督」に
就任を要請する可能性を示唆した。
この日、都内で取材に応じ「現場から離れていることのハンディもある。
王さん、長嶋さんが元気でおられたら、というのはあるが、現実的には難しい。
現役の人の重要性が認識されている局面だと思う」などと語った。これまでは負担の大きさを考慮して
現役監督には慎重で、球界OBの監督経験者から人選を進めていた。
現役監督は12人いるが、大リーガーも含めたスター軍団を束ねられる侍ジャパンの監督となると
候補は絞られる。前回大会で連覇に導いた巨人原監督、昨年の日本一監督で、
今年3月の復興支援試合(台湾戦)で侍ジャパンの監督を務めたソフトバンク秋山監督が候補に挙がる。
ただ、現役監督が、代表監督の要請を引き受けてくれる見通しは立っておらず「監督の選考はまだ決着を
みていません。王さん(コミッショナー特別顧問)が『難航している』とおっしゃっている通りの状況。進展は
ないです」と、厳しい現状を明かした。
9月中の決定を目指すが「私にはその覚悟も決意もあるが、自分の決意だけでは決まらない状況もあ
る」と、10月以降にずれ込む可能性も示唆した。いずれにせよ、加藤コミッショナーが初めて踏み込んだ
発言をしたことからも、監督人選が大詰めを迎えたことは間違いない。