第94回全国高校野球選手権大会は8日、
大阪桐蔭と光星学院が優勝争いの軸に
阪神甲子園球場で15日間にわたる熱戦の幕を開ける。7日は開会式リハーサルが行われ、地方大会を勝ち抜いた代表49校の選手たちは、翌日に迫った開幕に向けて気持ちを高ぶらせた。深紅の優勝旗をかけた戦いの行方を展望する。
今春のセンバツを制した大阪桐蔭(大阪)と、昨夏、今春と2季連続甲子園準優勝の光星学院(青森)が優勝争いの軸になる。
史上7校目の春夏連覇に挑む大阪桐蔭は、センバツ優勝投手の197センチ右腕・藤浪が健在。沢田、平尾の成長で、投手陣は厚みを増した。春の骨折から復帰した4番・田端を軸とした打線にも破壊力がある。今春8強の鳴門(徳島)と同じブロックだが、地力は頭一つ抜け出している。
光星学院は、田村、北條ら大会屈指の強打者をそろえた打線に迫力がある。振り込みを重視するスタイルを崩さないなど攻撃力に自信を持つだけに、金沢、城間の投手陣が踏ん張れば、東北勢初の全国制覇も見えてくる。
2強に続くのは、大会ナンバーワン左腕と評される浜田を擁する愛工大名電(愛知)、大会連覇を狙う日大三(西東京)。今春は8強に終わった愛工大名電だが、浜田が連投も苦にしないだけに打線の出来が鍵。日大三は昨夏に比べ打線にやや迫力を欠くが、西東京大会7試合を3失点に切り抜けた堅守が光る。春の東北大会を制した聖光学院(福島)との1回戦を乗り切れば勢いに乗りそうだ。
岩手大会で「160キロ」を記録した花巻東のエース大谷を打ち破った盛岡大付、今春8強の横浜を退けて激戦区・神奈川を制した桐光学園、昨秋、今春の九州大会を制した神村学園(鹿児島)ら実力校も優勝争いに加わる力は十分にある。