すでにセールに突入しておりますが、どこの売り場も全然盛り上がっておりません。
そりゃ日頃から安いもんで、セール価格になってもそれほどお買い得感が増してないから
でしょう。
んで、よくよく考えたら夏物なんか買っても着ていく回数がもう少ないから要らない、と。
そう、よくよく考えたらね。
世の中要らないもんばっかりなんですね。
100均なんて行くとよく思うんですね。
「あってもいいけど、なくても困らないもの」
スーパーでも買ったりする日用品なんかは別ですが、それ以外のアイデア商品っぽいもの
なんか、ちょっと考えたら必要ないもんです。
これを買うか、思いとどまって買わないか、という一線があると思うんですね。
消費者の価値基準です。
100均の場合、この一線が100円というとても超えやすい金額に抑えられているので、
踏み越えたやすい。
テレビで芸能人が「便利ですよぉ」なんて発信すると、もう、お賽銭感覚で100円硬貨は投
げられる。
買った後、大したことない、不要だ、とわかっても、100円なら消費者の心理的ダメージは
少ない。
これが500円になるとそう簡単には行かない。
もちろん100均の商品が500円になるという意味ではないですよ。
その商品に500円以上の価値が十分にあるものであったとしても。
個人的にはそんなに高い金額だとは思わないが、比較するものが変わってくる。
500円あれば弁当が食べれたり、マックでセットが食べれたり、吉野家で牛丼を食べても
おつりがくる。
例えが食べるものばかりで申し訳ないですが、これが一番わかりやすい。
一食分のお金が浮いてくるわけです。
これは価値としては大きい。
この金額の価値と比較して必要かどうか、ということですね。
100円の場合だと比べるものがお菓子くらいしかない。
電車も乗れないですからね。
500円だと何か他のものに替わる価値があるので、そう簡単に一線を踏み越えてないわけ
ですね。
今の日本の服の価値感というものがね。
「あってもいいけど、なくても困らないもの」
になりかけているんじゃないか、と思うんですね。
昔は消費者が服に対してそれなりの価値を認めていました。
中級品から高級品に分類されていて、「比較するもの」の中に入っていたんですね。
さっき言った牛丼なんかの方です。
「昨日食事に行ったら一人1万円もしたわ!1万円あったらワンピース買えたのに!」
という感じですね。
ところがね。
今はね。
服の値段が下がっちゃたもんだから、「比較されるもの」の仲間になっちゃんですね。
「このブラウス1900円に値下げしてるけど、1900円あったらふわふわパンケーキ食べに
行こうよ。」
みたいな感じ。
まさに「あってもいいけど、なくても困らないもの」になっていまっているんですね。
これからメルカリのような再販サイトの利用者が増えてくると、一線を踏み越えて買っちゃっ
た人がさらにそれを他の人に転売しちゃうんです。
「500円ならまぁいっか。パンケーキは食べられないし。」
てなことになる。
その一方、物理的に服が一枚流通することになるので、その分売り場の商品が売れなくなるわけです。
さらによくよく考えてみるとね。
年がら年中、価格が安くて、新しい商品が登場し、在庫がつきることがない。
今買わなくても必要なときに買えばいいじゃん、その方が安いかもって。
もう売り場が自分の洋服ダンスになっちゃってるんですね。
さらに・・・ここで返品制度が・・・。
もう言わんでもええかなぁ。