先日、卓球のアジア選手権が行われました。

 

アジアと特定地域の名前がついていますが、実際には世界選手権と何ら変わりません。

 

世界の卓球界は中国が実力で抜きん出ていて、ヨーロッパ各国の代表も実は中国人からの

帰化だったりします。アジア選手権はそのまま世界選手権と言っても過言ではありません。

 

で、その大会で日本の平野美宇選手が女子シングルスで優勝しました。

21年ぶりの日本勢の優勝といわれてますが、当時の優勝選手は小山ちれさんで、彼女も

中国からの帰化選手です。

 

それはさておき。


平野選手が試合に勝った瞬間に見せる、あの小躍りして喜ぶ姿がかわいいなぁ、とYOU

TUBEで試合を拝見しました。

 

平野選手のプレーは攻撃的かつ相手を圧倒するキレの良さで、中国選手も途中でこりゃお

手上げだわ、という表情を浮かべてます。


 

でもね。


もっと気になるのは、現地の中国の実況音声。

 

内容のことではなく、平野美宇選手のことを「ぴんいぇめいゆー」というんですね。

(「野」という文字の発音は日本語になく文字化できないのでイメージです。)

 

実は小生は仕事で中国に駐在していたことがるので簡単な中国語は理解します。

これは当時から不思議に思っていました。


日本には漢字、ひらがな、カタカナと3種類の文字があって、うまく混ぜ合わせて

使います。

 

外来語はカタカナを使って表現するのが普通です。

外国語の発音をカタカナで書いているわけです。

 

読む方も自動的にこれは外来語だ、と理解しています。

これは3種類の文字を使える特殊性からなんですね。


中国では文字は漢字しかありません。

 

ですから英語も漢字で表現されます。

 

似た発音の漢字をあてるんですね。

 

「マクドナルド」は「麦当劳」と書いて「まいだんらお」。

「ケンタッキー」は「肯德鸡」と書いて「けんだーじー」。

「マイケルジャクソン」は「迈克尔・杰克逊」と書いて「まいかーあるじえくぁーしゅん」

 

ん、何かに気づきますね。

 

英語の発音そのままに漢字をあて字するんですよ。

 

ところが同じ漢字文化である日本語は文字の置き換えをしないので、オリジナルの発音と

中国語の発音が一致しないんですね。

 

「ぴんいぇめいゆー」

 

なんか特殊な山羊みたいな感じです。

 

福山雅治(ふーしゃんやぁず)
安室奈美恵(あんしゅーなぁめいほい)
渡辺謙(とぅびえんちえん)

 

てな具合に。

 

これは同じ漢字を違う発音で使っているので日本も同じことなんですがね。


張さんはジャンさんだけど、ちょうさん。

陳さんはチェンさんだけど、ちんさん。

王さんはワンさんだけど、おうさん。

北京はベイジンだけど、ぺきん。

上海はシャンハイで、そのまましゃんはい。


そっくり同じではないしそのままでは中国人に通じないんだけど、なんとなく現地の発音に

近い感じです。

 

そもそも漢字自体が中国のものだから日本での音読みは中国の発音に近いわけですね。


これね。

 

人の名前はその人物の母国語の発音のままにしたほうがいいんじゃないかぁ、と思うわけ。

 

だってマイケルに向かって「まいかー」と言ってもわかるだろうけど、福山さんに向かって

「ふーしゃん」と言っても本人がわからないでしょ。

 

一度自分お名前の中国語読みを調べてみてください。

 

変な名前ですよ。