心の内さだまらぬ時はとゞまる方がよしさてどうしたものか、迷う時がある。そんな時、心が定まらぬのなら止めておくほうがよいとの教え。 「行たるがよきに成べきか、ゆかざるがよきに成べきかと、心の内さだまらぬ時は、ゆかぬ方がよきに成ものなり、きはめたるがよきに成べきか、きはめざるがよきに成べきかと、心の内一途に落ち着つかぬ時は、きはめぬ方が能(よき)ものなり、満事かやうに両儀なる事有て、心の内さだまらぬ時はとゞまる方が能に成ものなり。」 (伊藤芳修『子孫宝草』) そういえば、迷いながらしたことでうまくいったことはないなあ。