できあがる | 拾い読みあれこれ

拾い読みあれこれ

きょ~も適度に息抜き、よいかげん。ゆっくり歩いて遠くまで

育ち上がり、オトナになる。月日と経験を重ねるほどに落ち着きも出てくる。

「何十年分もの下らない雑多な生活がそれなりの完成に到り、それなりの落ち着いた相貌になる・・・。・・・自分も歳を食ったら、あんな風に<出来上がる>のだろうか・・・」
(髙村薫、『黄金を抱いて翔べ』)

人間は出来上がるわけだ。仕上がりに、出来不出来はあるが、完成を迎えるのか。

しかしそれは終わりが近づくことでもあるなあ。

落ち着きのない未完成っていうほうが、いつまでも輝いていられるのかもしれない。実際は、未完成の至らなさでくすんでいるけれども。