考へがありますのよ「さうして、何処(どこ)へ行かうといふの」「それはね、一つ、わたしに考へがありますのよ」(中里介山、『大菩薩峠』)何処に向かうか考えのある人はよい。考えてみれば、当方、行方定まらず、彷徨っているだけか。