太古「・・・土地は美しく、人情は潤ひ、生活の苦もなく、相互の扶助が整ひ、しかも遠人を愛して、悪人といへども、悔いて身を寄するものは、赦して永久に養ふことを厭はない、一たびこれに入つたものは、永久に帰ることを忘れるといふやうなーー太古の民、神代の風、・・・」(中里介山、『大菩薩峠』)わが国の大昔は、このようにおおらかだったんだろうなあ。