もたれる | 拾い読みあれこれ

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きょ~も適度に息抜き、よいかげん。ゆっくり歩いて遠くまで

「おうへさまとてうちかけして大こく柱にもたれて細目づかひしても、あづまそだちの女の足の鍬平(くはびら)がなほるにもあらず候。・・・
(西鶴、『文反古』)

「くわびら」とは扁平足のこと。土踏まずがないベタ足で、これがなんで悪いのかはわからないが、まあ、運動しづらく当人も疲れやすかったりするのだろう。勤勉に働けない人間にみられていたらしい。そういうことはないとは思うが、もたれておれる大黒柱があることはいいことだ。

しかしわがジャパンをみれば、少子高齢化。労働人口は減り続けるだろうし、働かずにもたれておれる大黒柱が失われつつある先行きは気になる。町で見かけるのは、およそくわびらにはみえない元気な高齢の方々のお姿。いつまでもたれておられるか。老いも若きももろともに倒壊かな・・・