出汐引汐 | 拾い読みあれこれ

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きょ~も適度に息抜き、よいかげん。ゆっくり歩いて遠くまで

「・・・色の世界のならひとて、はじめて逢し増吉が、男をこなす取(とり)まはし、垢抜(ぬけ)したるそれしやの風情、それ婦多川の水たるや、清(すむ)も濁るも日に幾度、色の出汐に乗込(こむ)あれば、また引汐の思案有(あり)。にじる程猶深くなる、さてさまざまの水加減は、生淵(いけす)の魚をやしなふとやいはん。」
(為永春水、『しゅんしょくたつみのその』)

まあここで、「色」を「株式」に言い換えてもいいなあ。マーケットも出汐引汐、澄んで濁って業界人を養っている。