昨年の2月11日の朝、いつも朝寝坊のちーが、7時前に起きてきた。
「ママー。口の中になんかあるー。」
口の中を見てみると、3~5ミリくらいの血豆?が、ほうの内側のちょうど歯の当たるあたりに、びっしり30個くらいある。
よくみると舌にも1ミリくらいのが、3~4個、下唇にも3個できてる。
(これは何?)
まこは、見た瞬間、ぞっとした。
これは怪我じゃない、なんか得体のしれない病気だと思った。
その日は、午後からちーとあいのダンスの発表会があった。
でもまず病院だ。
救急受付をしているE病院へ行った。
多分午前中には、終わって、帰ってこれるだろうと思っていた。
E病院には、朝7時半に着いた。
そのころノロウイルスとインフルエンザが流行ってて、病院の待合は、いっぱいだった。
受付を済ませ、看護師さんに様子を話した。
はたから見れば、元気だし何ともない、ちー。
熱が高かったり、吐いたりしてる子たちが、先に呼ばれて行く。
ちーが呼ばれたのは、3時間後、10時半を過ぎていた。
M先生は、ちーの口の中を見て、
「採血しましょうね。結果が出てから、お話します。」
と言った。
採血を済ませ、結果は1時間後だと言うので、売店へ行った。
ちーは、遅い朝ごはんを食べた。
ちーが採血した腕が変だと言うので見てみたら、内出血してた。
それどころじゃない。
採血したところが、縦10cm横5cmくらい、内出血で盛り上がってるのだ。
まこもちーもびっくりして、受付の看護師さんのところへ飛んでった。
看護師さんもびっくりして、すぐ処置室に連れてかれた。
もどってきたちーは、大きな脱脂綿と幅広のテープで、腕をぐるぐる巻かれてた。
M先生に呼ばれた。
「血小板が1000しかないんだよねー。今すぐ入院だねー。」
と言われた。
え?先に呼ばれた子たち、点滴して、帰ってるじゃん。
なんで後回しにされたうちの子が、一番重症で、入院なの?
血小板が1000て何?
「たぶん特発性血小板減少性紫斑病だと思うんだよね。」
始めて聞く、病名だった。