以下 http://mage8.com/magetan/roushi05.html より引用

第四十三章

原文
天下之至柔、馳騁天下之至堅。
無有入無間、吾是以知無爲之有益。
不言之教、無爲之益、天下希及之。

書き下し文
天下の至柔(しじゅう)は、天下の至堅(しけん)を馳騁(ちてい)す。
有る無きものは、間(すきま)無きに入る。
吾れここを以(も)って無為の益あることを知る。
不言の教(おしえ)、無為の益は、天下これに及ぶもの希(まれ)なり。

現代語訳
この世の最も柔軟な物が最も堅固な物を思い通りにする事が出来る。
また決まった実体を持たぬものだけが本当にわずかな隙間に入り込む事が出来る。
私はこの事によって無為である事の有益さを理解しているのだ。
言葉に頼らない無言の教えと、無為である事の有益さに匹敵するものは、
この世にはほとんど無い。

************************************

まあ、この現代語訳通りだろう。
社会の融通のきかない堅苦しさを蹴散らすことができるのは、
水のごとき柔らかさなのだ。自然な流れに乗ってみよう。
例えどんなに強い武力や権威を持ってしても、
赤ん坊のように無為自然であれば、だれも勝てない。
柔軟さ、無為。結局これが最強だ。