以下 http://mage8.com/magetan/roushi03.htmlより引用

原文
以道佐人主者、不以兵強天下。其事好還。
師之所處、荊棘生焉、大軍之後、必有凶年。
善者果而已。
不以取強。果而勿矜、果而勿伐、果而勿驕、果而不得已。
是謂果而勿強。物壯則老。是謂不道、不道早已。

書き下し文
道を以(も)って人主(じんしゅ)を佐(たす)くる者は、
兵を以って天下に強いず。
その事は還るを好む。
師の処(お)る所は、荊棘(けいきょく)焉(ここ)に生じ、
大軍の後は、必ず凶年(きょうねん)あり。
善くする者は果たして已(や)む。以って強いるを取らず。
果たして矜(ほこ)ることなく、果たして伐(ほこ)ることなく、
果たして驕(おご)ることなく、果たして已むを得ずとす。
これを果たして強いるなしと謂(い)う。
物は壮(さかん)なればすなわち老ゆ。
これを不道と謂う。不道は早く已む。

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(12/12追記)
道にかなった良心を持つ(君主を補佐する)官僚は、
軍隊など使わない。使いたくないのだ。
軍隊を使えば悪因を作り、それは応報する。
戦いを好む司令官のいる国には困難がつきまとう。
実際に戦争すれば、あとで必ず不幸が訪れる。
良い司令官は外敵を追い払えば戦争をすぐに止め、
侵略したりしない。
勝利しても自慢せず、とどめを刺すこともない。
勝利しても傲慢にならない。已むを得ず防衛しただけだから。
勝利しても決して強制支配しないのだ。
驕り高ぶる者は衰退するのが、この世の摂理だ。
これこそ不道徳、不自然である。不道徳は早々に滅びる。

老子が、国の自衛のあり方、暮らしの守り方、人との接し方を、
教えてくれているようだ。強制支配しては駄目なのだ。