11月16日

お稽古日。
良い天気だ。
 
 
良い天気なんだから出ろよ、そこからーー。
キャットタワーのこの穴に伽羅が入る季節となったかぁ。
 
11月17日
日曜日。
ひさしぶりの休み。
明治座に観劇
 

「ふるあめりかに袖はぬらさじ」
この、ポスター良いですねぇ。
これはいいわ。
引き込まれるもの。
 
なんとこんな素晴らしい舞台に、鉄駒・鉄六が出演しているという。
冗談じゃない、なんと生意気な!と。
だってだって明治座などというところに、観には参りますが出演はしたこたーありませんよっ、アタシゃ。
キーーーーーっ!
と知らん顔をしておりました、ええ、ええ。
芝居は観たいのですが、アイツラが目に入ると思うと、なんですか、ムッとするでしょ、芝居は観たいですぅ、でも、芸者役がなぁ。
お座敷の場面だけ観なければよいか?
いや、それもなぁーー。
 
ま、終わるまでもう一息だから、知らん顔ね、知らん顔しとこーと思っておりましたら、あーた、「師匠に是非観ていただきたい」と、あーーた、知らん顔してんだからーーー、言われてもなぁーーー。
 
と、いそいそ出かけた浜町で、家元ご夫妻にもお会いして、なんですが、授業参観の親のような気持ちで幕が開くのを今か今かと待つのでありました。
 
面白かった、楽しかった、素晴らしかった、そして思いだした。
最後の場面が終わった瞬間に思いだした。
それまではずーっと忘れていた。
そしてドーーンと思いだした。
杉村春子丈の声が聞こえてきた。
あのお芝居だったんだ。
なんとも、せつないやるせない、なんていうのだろー、心の奥んとこに確実に何かを落としていく、あの、あのお芝居だったんだ。
 
そして大地真央さんの「ふるあめりか」だったんだ。
感動しました。演出も素晴らしい。
今の時代に、この作品をこう描くんだと。
伝わりました。
 
そして、ウチの芸者が全く気にならなかった。
コイツらなら、これくらいはなんでもないさとは思ってはいたが、ちゃんとしていた、良し。
 

たまたまこの日に観劇していた、Wさんと鉄三。
立っているのが楽屋から駆けつけなくてもいいのに、一杯飲みたさに走ってきた鉄駒。
 
たまたま見つけた人形町の飲み屋さんだったが、偶然知り合いの役者さんにも会う。
へぇ、よかったな、ここ。
 
後日、家元と電話で「こないだすみませんでした、アイツらが来てくださいって言ったんでしょう、ほんとにどーもすみません、ありがとうございした」
「いやいや、よくやってたよ、楽しかったよ」
ホッ、よございました、