『健次郎の逃げ道は此処にも在るからね』

さっき電話で彼女が

言ってくれたこの言葉のおかげで

ずっと胸の奥でつっかえていたものが

す~っと消えて気持ちが楽になった。


彼女は年下でチビじゃけど

僕は彼女に

心の全部を見透かされている。

いくら強がってみても

その向こう側の弱さは

いつも見事にバレている。

そして、そんな見え見えの弱さに

気付かぬフリをしてくれる彼女は

とてつもなく大きな女性。


出来ることなら

このまま一生、彼女の掌の上で

コロコロと転がりながらも

いっちょ前の男でいられたなら

これ以上の幸せな人生は無いと思う。