いつもご訪問をありがとうございます。
今日は女性ならきっと好きになるだろう素敵な作品を取り上げます。
ジェシカ・ダンデイとキャシイ・ベイツ共演の
『フライド・グリーン・トマト』
エヴリン キャシー・ベイツ
ニニー ジェシカ・ダンデイ
イージー メアリー・スチュアート・マスターソン
ルース メアリー・ルイーズ・パーカー
エド・カウチ ガイラード・サーライン
ビッグ・ジョージ スタン・ショー
スモーキー テイム・スコット
あらすじ
夫婦そろって肥満型のエヴリンとエド。
アラバマ州の老人ホームへ義理の叔母を訪問しましたがこのところ
認知の症状がひどくなり、二人に会おうとしません。
エドはなんとか部屋に入れてもらえますがエヴリンは毎回、
入り口でものを投げつけられ、ロビーでエドを待ちます。
ある日の訪問日、
エヴリンはロビーでニニーという入所者の老婦人と知り合います。
ニニーはエヴリンに自分の義妹のイジーの幼い時からの話を
語って聞かせるのでした。
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それは第一次世界大戦の真っただ中のアラバマ州の一家族スレッド家・
ニニーが嫁ぐことになっていた家族の中の一番下の妹がイジーでした。
ある日のこと。
イジーの一番上の姉レオナの結婚式が始まろうとしていましたが
偏屈で男勝りのおてんば娘イジーはその日も兄のジュリアンと
つかみ合いの喧嘩。
そしていつも興奮したイジーをなだめるのは長兄のバデイでした。
ニニーもバデイのことは好きでしたが、
バデイは、スレッド家に夏の間だけ居候していたイジーよりも4,5歳上の
少女ルースのことが好きでした。
もう恋人同士のようです。
バデイとイジーとルースは式の後のパーテイーを抜け出して散歩に出かけました。
心地よい風をいっぱい吸って・・・・・
ところがルースの帽子を風がすーっと飛ばし、転がしていきました。
バデイが追いかけるが追っつきません。
帽子は線路に落ちてまだ転がっていきました。
バデイはようやく帽子をつかみましたが、履いているブーツが枕木と枕木の間に
挟まって抜けません。
走ってくる機関車が迫っています。
バデイの葬儀でもイジーは離れたところから棺が埋められるところを見ています。
ルースは口には出さねど、自分の帽子のせいでバデイを死なせてしまったことに
自分を責めているように見えます。
イジーはそんなことを感じているのかどうか
それからは固く心を閉ざしてしまいます。
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エドがエヴリンに声を掛けます。
話はここで一旦途切れました。
でも、たぶん涙を流しながら聞いていたエヴリン、先が聞きたいでしょうね。
エヴリン夫婦は倦怠期。少しでもその状態から抜け出そうとエヴリンは
いろんなカルチャーのセミナーなどに顔を出しますが、一向に効果はないようです。
エド自体、帰宅してもテレビにかじりついて、食事すらおざなり・
また、義理の叔母さんを訪ねる日がやってきました。
が結果は前と同じ、エヴリンは早速ニニーに話の続きを聞かせてもらいます。
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十年そこら経っただろうか、イジーは少女から乙女に成長しているが
少年のようないで立ちは変わらず。心も閉ざしたまま家に寄り付かず、
ホームレスのような、世捨て人のような生活を送っていました。
母から家に帰るように言われ、仕方なく戻ったところ、ルースと再会しました。
イジーがこうなったのは自分のせいと今でも責任を感じているルースは
ことごとくイジーのそばに、なんとか力になりたいとイジーに寄り添うように
付きまといました。
今までなじみだった酒場やリバークラブ、釣り堀、
イジーが行きつけているところには、必ず。
うっとうしいと思っていたイジーですがある夜、貨物列車にルースを連れて
忍び込みます。そこには野菜のほか缶詰やいろんな食料品が積んでありました。
線路わきでテント生活を送っている貧しい人たちに次から次へと投げます。
悪いことだとわかっているがイジーは言います。
教会の人たちは口先で、人助けと簡単に言うだけで何もしない。いわば偽善者だと叫びます。
ルースも気づいたら食料品を外に向かって投げているのでした。
そして用が済んだら汽車から飛び降りました。
ルースも続きます。それを機に二人の距離は縮まり、仲良くなっていきました。
そして今度は、はちみつ採取。
大木の巨大な穴に群がるハチの巣に近づき、蜂に刺されることなく
蜜を採取したイジーにルースは(ピー・チャーマー)と感動して言いました。
これは蜂に好かれる者という意味だそう。
この夏が終わったらジョージア州に嫁ぐことに決まっているルースに
イジーは今まで縁の無かった遊びにルースを誘います。
酒場、ポーカーゲーム、野球、釣り・・・・・ルースは
”今までで一番素晴らしい誕生日だわ”と歓びを隠し切れませんでした。
イジーは、
結婚式には出ずに、でもジョージアまで車で行き、遠くから
ルースの花嫁姿を眺めるのでした。
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より良い夫婦関係を取り戻そうとエヴリンはエドを旅行に誘いますが
エドは全く乗ってこない。
エヴリンはこの頃はもう、叔母さんに会うためはどうでもよく
ニニーの話を聞くために老人ホームへ向かうようになっていました。
今日はニニーは髪をバイオレットに染めて若々しくなっていました。
早く、続きを聞かせて~~
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結婚したルースとはもう決して会わないと決めていたイジー・
でも何年か経って、もう会いたくてたまらなくなり、ルースを訪ねます。
久しぶりに会ったのになぜかよそよそしいルース。
顔の青あざは何なのよ。。。夫フランクの暴力のようです。
イジーは怒って何とかしようとしますが、ルースはイジーを追い返しました。
後でもっとひどい暴力を受けるからでしょうね。
それから、ルースは母を亡くします。それをきっかけにイジーに手紙を出すのです。
それは助けを求めていました。
イジーはすぐに兄ジュリアンと使用人のビッグ・ジョーを連れてルースの元へと
向かいます。逃げ出す用意をしている最中にフランクが帰ってきます。
またまた暴力を振るい始めましたが、身重のルースを連れてイジーの実家に
帰りました・
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エヴリンはマーケットで知らない男に”デブ”と罵られます。
そういえばニニーの話を聞いているときも家にいるときもエヴリンは
絶え間なく食べてますね。あれでは太るでしょう。
自分自身に嫌気がさしてニニーの前で泣き崩れるのでした。
ニニーは、エヴリンが更年期障害期にあることに気づき、
治療のアドヴァイスをします。その上自身の更年期障害時の経験を
話して聞かせました。
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ルースは無事出産。名もバデイの名をとってバデイ・ジュニアと名付けました。
そしてイジーの父親はルースとイジーのために
ホイッスル・ストップ・カフエの開業のために資金を出しました。
まだまだ人種差別が激しい時代にこのカフエは貧しい人も肌の色の違う人も
みんな平等に働け、受け入れます。浮浪者のスモーキーさえ使用人として
雇っていました。 名物はフライド・グリーン・トマトです。
しかし、そんなに何事もうまくはいきません。
差別主義者はどこにでもいるもので、フランクを筆頭にその者たちは
ルースの子供を奪うためにやってきます。
ビッグ・ジョーはリンチを受け、傷をおいます。
しかし、その時は子供の連れ去りがうまくいかずに、日を置いてフランクはやってきます。
その時、ルースもイジーも不在でフランクは武装してきます。
使用人たちを殴り、子供を連れ去りますが、車に乗ろうとしたところで
誰かがフライパンでフランクの後頭部を殴ります。
その後、フランクの姿が消えました・・・・・
翌日、ジョージア州から、保安官がやってきますが、最初から、
イジーとビッグ・ジョーを犯人と決めつけます。が証拠はない。
ルースは自分のせいで皆に迷惑がかかるから出ていこうとしますが、
イジーにとってはそんなことより、ルースと暮らしている今が幸せなのですね。
また、フランクがやってくる・・・とおどおどするルースにイジーは
”フランクは二度と来ないわ”と言い切るのでした。
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エヴリンはスーパーでまた嫌な目にあいますが、ニニーの話に感化を受け、
今までの弱いエヴリンから勇敢なエヴリンと変わっているのです。
イジーの勇敢さが乗り移ったかのように、エヴリンは成長していきます。
ホルモン療法も効いているみたいです。
家ではエクササイズ運動をはじめ、食事も低カロリーに変わったヘルシ・メニュー。
生まれ変わっているエヴリンなのです。
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ルースの失踪から5年が経っていました。
バデイ・ジュニアは列車と接触事故を起こし、
片足切断という不幸に見舞われました。
そして・・・・長雨の増水によって川からフランクの車が浮いて発見されます。
保安官はイジーに逮捕しなければならないが、それでも
逃げるように説得しました。
イジーは法廷で戦うといいます。
裁判を受けることになったイジーとビッグ・ジョー。
検事は、やっぱり、黒人への人種差別、女性への差別を
あからさまにむき出してきます。
偏見と、思い込みと憎しみとで二人を責めてきました。
不利と思われたその時に教会の牧師さんが、ふたりは三日三晩、
教会の信者の集いに加わっていたと証言をしたのです。もちろん嘘です。
おかげで裁判官は、フランクは誤って川に落ちて死んだという判決をくだしました。
無罪放免となりました。
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ニニーの誕生日。
エヴリンはイジーの店の看板メニューだったフライドグリーントマトを作って
持ってきてくれました。
ニニーの部屋には若かりし頃のイジーや、ルースの写真と壁一面のバラの花の写真。
ニニーはエヴリンの差し入れを懐かしく喜んで食べるのでした。
そしてルースの最期を語ります。
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裁判が終わってまもなくルースの異変。
癌にかかっていました。末期の状態でした。
息を引き取るとき、
息子バデイの野球の話に耳を傾け、イジーのほら話に心静かに
息を引き取っていきました。
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ものすごいエヴリンの変わりようにエドも負けておられじと彼も
努力を始めだしました。
そしてエヴリンはニニーに、自分たちと一緒に暮らさないかと勧めます。
自分を変えてくれたお礼にと。
エドの反対を押し切ってニニーを迎えに行くエヴリン。
しかし、
ホームのニニーの部屋は片付けられていました。てっきり
ニニーが亡くなったと勘違いしたエヴリン。
ニニーはホームを退所しただけのことでした。でも、行くところないし・・・・
エヴリンはイジーたちが経営していた今ではさびれた
ホイッスル・ストップ・カフエへと向かいます。
ニニーはカフエの前に、いました。
トランクの上に座って放心したように。
エヴリンはそっと声掛けし自分の家へ来るように誘います。
ニニーはフランクの死の真相を語り始めました。
あの日、フランクをフライパンで殴ったのは使用人のジプシーでしたが、あれは
殺す気などない当たり所が悪かった事故だと。
ここからは気持ち悪いので読む方は注意です。
イジーの提案があって、フランクの死体をバーベキューにしてしまおうと。
あくる日ビッグ・ジョーはいつもと同じようにただ大量の肉を焼いたのです。
フランクのお肉はこっけいにも差別主義者の保安官の腹に入ったということです。
どうもホラ臭いですが。
この世で一番大切なのは親友だとニニーは語り、エヴリンとニニーは
ルースのお墓に着きました。
そこにはイジーの手紙が置いてありました。
今日、イジーに会えるかしら??? エヴリンはわかっているみたい??
二人はエヴリンの家へと向かうのでした。
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ニニーの話はどこまでが作り話でどこまでが本当かがわかりませぬが、
作り話とすればニニーとイジーが同一人物かなとも思える節が多いと思うのですね。
ニニーの親友のお話だと言ってるけれど、自分の話かも。ミステリーです・
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キャシーもジェシカもとっても見ごたえのある、やはり存在感が月並みではない。
作品として,エヴリンの成長がとっても心地よく、こちらも感化されそうです。
とてもとても好きな作品で時々見ています。
女性ならきっと好きになる作品、間違いなし!!です。
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