≪マルタの鷹≫
こんばんは。いつもご訪問いただきましてありがとうございます。
ボギー...ハンフリー.ボガード....
前回、≪アフリカの女王≫を書きましたが、
ボギーもいろんな顔があるようで、
≪アフリカの女王≫もそうですが、≪ケイン号の反乱≫のような
半喜劇もいいんですよね。
≪黄金≫のような強欲で身勝手な男を演らせてもピカイチだし、
≪麗しのサブリナ≫のように朴訥で純情な男性もまた魅力的。
が、何たって彼の原点はサム・スペードだろう。
≪マルタの鷹≫の私立探偵サム.スペード、と
≪三つ数えろ≫のフイリップ.マウローをまず、通過せねば
ならない.
それまでは、悪役ばかりをやっていた彼が
ハメット原作、ジョン.ヒューストン監督の≪マルタの鷹≫に
出遭う。そしてジョン・ヒューストンのデビュー作でもあるのだ。
ハード.ボイルドの神髄とも言うべき作品である。
そして、私立探偵を主人公にしたサスペンスはここから
始まったといって良い。
1941年度作1951年封切、
テレビが始まってからもまず、この私立探偵を主人公とした
作品が人気を呼んだ元祖の作品である。
探偵という職業を、魅力的に表現したハード.ボイルドの
古典 である.
この作品ではこのサム.スペードが善と悪の根本的な
区分、情にほだされることなく、悪を悪として徹底的にやり込める。
これは女性,男性の区別なく。
これが男の中の男としてボギーのイメージとして定着したのだ。
≪カサブランカ≫も格好良かった.しかし、
ボギーはこのサム.スペードそのものなので、
ここからスタートして 見ることをお薦めする。
ボギーの本当の魅力。
こおろぎみたいな顔をしたこの俳優のどこが良いのか?
ところがデスね、このサム.スペードに出遭ってから
男は顔じゃあない!。
ハード.ボイルドだあ..ああそれとファッショナブルでないとわたしはダメ。これだけは...
相棒の探偵、アーチャーを殺されたスペードがマルタ島に伝わる
鷹の彫像にまつわる犯罪を描く。
アクの強い、ピーター.ローレに、ワード.ポンドといった役者達
を自由自在に動かしたヒューストン監督。
まーボギーの叩き込むような早口のセリフは圧巻である。
テンポ良し、やせ我慢のボギーの美学良し、ハメットの世界を
超えるボギーの当たり役であった。
ラストで、悪女に言い寄られるが、つまらないこと(ここでは相棒の死)には
こだわっても情にはほだされない。
(女はギリギリまで色香でスペードを言いくるめ様と必死になるが)
むしろ徹底的にののしるのだ。これぞハード.ボイルドだ!と
こんな男今 いないよねー!見かけのやさしさだけの男は
多いけれど・・・・
≪三つ数えろ≫...チャンドラー原作の映画化の最高傑作といわれている。
チャンドラーはケーリー.グランドを想定して書き下ろしたらしいが、
ボギーは自分なりのフイリップ.マーローを作り出して
ここで人気を不動のものとした。
ローレン.バコールとの共演、結婚。
この洗練された女性を選んだことでボギーを認めたよ。
好きでも嫌いでもなかったが、んんんバコールを選ぶとは
なかなか目が高いジャン!
かわい子チャンやボインのピンナップ.ガールなんぞ
選ばなかったインテリジェンスにわたしもボギーを好きになりました。
美人じゃないけどハリウッドいちの格好良い女優だもの。
そういう意味ではその後、彼女以上の洗練された女優は
出ていない。
チャンドラー原作映画化では最高作品、ビバーチャンドラ‐!
ボギー!ブラボー!
どっかこんな歌がありましたっけね.
トいう事で、
”マルタの鷹”は、ゆうにベスト20には入るサスペンス!
”三つ数えろ”もそれに続いて傑作です。
この2作を観てから、≪必死の逃亡者≫や
≪カサブランカ≫や≪キー.ラーゴ≫や≪アフリカの女王≫などを
ご覧遊ばせ.
まずは、この2作に”必死の逃亡者”を見てくださいまし.・
これを観ずしてボギー...ハンフリー.ボガードの
本当の魅力は語れませぬ。
そして本作品でも 怪物俳優ピーター・ローレが
その役柄の個性を失うことなく、強烈な個性を発揮し、
ボギーに負けぬ存在感を振りまいています。
≪マルタの鷹≫
製作 米国 1941年製作 1951年封切
監督 ジョン.ヒューストン
原作 ダシール.ハメット
出演 ハンフリー.ボガード
ピーター.ローレ
ワード.ポンド
ウオルター・ヒューストン
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