《カサブランカ》・君の瞳に乾杯!・・1946年公開 | 吐夢の映画日記と日々の雑感

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戦前のフランス映画が大好きです。
基本、鑑賞後の感想ですのでネタバレが殆どです。
ご了承くださりませ。

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≪カサブランカ≫





バーグマン作品といえば

≪カサブランカ》



≪カサブランカ≫といえばバーグマンと言うくらいで、



この作品は旧い映画のファンならもうみなさま

ご覧になっているでしょう。

私はやはり、リバイバル上映でん十年前に鑑賞しました。


バーグマン・・・

1915年ストックホルム生まれ。

彼女も北欧美女ですよねえ。



父は写真家でもあり、画家でもあったそうだが

彼女が幼いときに両親とも亡くしている。



スエーデンの王立演劇学校卒業後、

1934年、≪ムンク.ブローの伯爵≫で映画デビューと

いうことである。この作品やっと見ましたが

中々面白いです。



この作品がセルズニックの秘書に認められて、

ハリウッド映画、≪別離≫で注目を浴びる。



1939年≪ガス燈≫でアカデミー主演女優賞獲得。





ロベルト.ロッセリーニの≪無防備都市≫、

≪戦火のかなた≫に感銘を

受けて、

夫と子供を捨てて、

イタリアの彼の許に走った。



彼の作品に何本か出演するも不評で、

6年後ハリウッド復帰を許されて、

≪追想≫で二度目のオスカーを手中に。



1982年、67歳で死去するまで、

つまり、死の直前まで演技を続けたひとである。



遺作、ベルイマンの≪秋のソナタ≫もいずれ紹介したいですね。



カサブランカがあまりに有名ですが、上記の二作のほかに



ゲーリー・クーパーと

共演の≪誰が為に鐘は鳴る≫、

ヒッチコックの≪汚名≫、

≪ジャンヌ.ダーク≫、があり、



≪凱旋門≫、

≪さよならをもう一度≫





そうすると、やはり、

  ≪カサブランカ≫を取上げることになりますか。



ストーリーを簡単に。



1940年、

モロッコの首都、カサブランカはフランス領でありながらも

ドイツが占領の影を落としつつあった。



危険を承知で、

反ナチの運動家たちがアメリカへの亡命を狙って

多くの欧州人がここへ逃げ延びてきていた。



反ナチストの大物、ヴィクター.ラズロも、

妻イルザ(バーグマン)とともに

米国への亡命を目的にカサブランカに潜伏していた。



この街で

「カフェ.アメリカン」を経営するリック(ハンフリー.ボガード)という人物がいた。



この街の影のボス的存在のリックに会いに

ラズロが妻とやってきた。



アメリカへ行く為の旅券を手配してもらおうと。



しかし、リックはラズロの妻を見てハッとした。



リックとイルザはかつてパリ脱出を

戦火の中で誓い合った恋人同士であった。



二人はじっと見つめあい、

昔日の想いが蘇り、心が騒ぐのであった。



しかし、ゲシュタポはすでにラズロをマークしていた。

ゲシュタポのストラッサー大佐(コンラート.ファイト)は

警察署長ルノーに

ラズロを追わせていた。



時間もなく、切羽詰ったラズロは暗黒街のボスに

自分の旅券だけを何とか工面できた。



イルザをおいて逃げようというように。



二人の気配からラズロは何かがあると思い、

危険な亡命に妻イルザを伴うよりも

リックに託そうと思ったのだろう.。



それと知ったリックは男気を出し、イルザヘの恋をあきらめ、

二人一緒に逃がしてやろうと決心。



ラズロに迫るストラッサーを射殺、

リックの上手い画策によって

二人は飛行場を後にするのだった。

警察署長ルノーはあえて、逃がしたリックも

逃れたふたりも

捕えようとはしなかった。。。。



二人を乗せた飛行機はアメリカへと旅立っていった。





まあ見所は私よりもみなさまのほうが詳しいでしょう.



リックと、イルザがパリ脱出を誓ったのに

イルザが訳あって

一緒に逃げられなかった。



これは、邦画の

≪愛染かつら≫が浮かびましたね。



それとデボラ.カーと

ケーリー.グラントの

≪めぐり逢い≫もデボラが交通事故に遭遇して

逢えなかった・



”そんな昔の事は覚えちゃいない”

”そんな先のことは分らない”という

ボギーの名セリフ。

”君の瞳に乾杯” も

そうでしたね。



この時代の映画には名セリフが多い。





それは映画の世界にまだ文学というものが、

色濃く残っていた証拠でしょうね。



男ボギーの見栄と男同士の友情。

これも女性が美しいから



見栄も引き立つというもの。



バーグマンの美しさはこのときが最高であろう。



映画の帰りに

洒落たカフェで

コーヒーを飲みたくなる作品は

この時代の作品でこそ

様になるというもの。



画面に出てくるカフェやバーなど、

似た造りや

映画からとったマスターこだわりの名前のお店を

発見する楽しみもありましたよね。



そして

そのオーナーがやはりこだわりを持っているのを

知る嬉しさもありましたね。



アズ.タイム.ゴーズ.バイ



が流れるバーで女一人、

いや、男一人気取って



リックになり、

イルザになって酔いしれ、

帰って鏡をみて現実に戻る・・・!!



そんな話をまたコーヒーを飲みながら

論じる楽しさがありましたね。



今新しい世代は映画を見て、

そんな風に論じることが出きるのかなあ?



この作品はまさにそんな気障を気取ってみたり、

感傷に耽る類の映画ですね。



この映画で、バーグマンもボギーも素敵ですが、

わたしはあのフランス警察署長のルノーに扮した

クロード.レインズという俳優がとても好きなんです。



あくまで礼儀正しく、ナチの武官に反抗する粋な署長が。

ロンドン出身の舞台俳優でヴイヴイアン.リーの作品、

≪シーザーとクレオパトラ≫ではシーザーの大役を

演じているんですよ。≪汚名≫、≪アラビアのロレンス≫などにも

出演しています。





名場面や名セリフいっぱいありますが、

この辺で。。。。



1942年度制作

1946年度公開



監督 マイケル.カーティス

キャスト

ハンフリー.ボガード

イングリット.バーグマン

クロード.レインズ



アカデミー賞は

作品賞、監督賞、脚本賞