スターズオンアースのことがあったので
全馬無事に出走して欲しいと願っていたが、
レース一時間前程に発表があり
まさかの武騎手の乗り変わり
ドウデュースは武騎手が手塩にかけて競馬を教えてきた相棒であり、一度も他人に手綱を譲らない馬だっただけに
急遽、大一番直前に鞍上に指名された戸崎騎手の心境はどのようだったのだろう、
戸崎騎手も一流の騎手だが、ドウデュースとのコンタクトは本当にぶっつけ本番
癖もなにも解らないまま大一番
ファンもそれに敏感に呼応したように
ドウデュースのオッズは急速にはね上り、
イクイノックスのオッズは更に下がる
思わぬアクシデントが2強対決に水を差したようだ
レースは予想通り
10番枠からジャックドールがハナを奪いに行く、1番のノースブリッジはどうするのか?と目をやればジャックドールのハイペースに付き合い玉砕するつもりはないとばかりに内で大人しい、番手はマイルでスピードを鍛えてきたガイアフォースが取る
切れる脚が無いから前で競馬する、と戦前の宣言通りに番手確保
同じように前で早めにスパートすると言ってたジャスティンパレスは…スタートが悪く、プログノーシスと仲良く後方から…
注目のイクイノックスとドウデュースの位置関係は?
イクイノックスはスピードに任せて3番手からの追走、後ろにヒシイグアスとマジックマン、モレイラのダノンベルーガ、ドウデュースはその後ろで少し折り合いを欠き気味に向こう正面に入ってく
逃げるジャックドールのペースは昨年のため逃げが叩かれたので思いきってハイペース
最初の1000mを59秒前半辺りで行くのかと思いきや
なんと57秒後半、それにピッタリとガイアフォースがついていくから息も入れられないハイペース
その後ろを付かず離れずでイクイノックスが進むので後続もそれに続かざるを得なくなる…
画面で見てると一団なのでそんなに早いと思わなかったか、時計を見て相当なハイペースだと解り、ルメールの判断ミスではと不安になるが、ドウデュースはまだ引っ掛かってるのか戸崎騎手が苦労してる…
後方からはジャスティンパレスが置かれ気味に追走してるが無理はしてない。
最後方にポツンとプログノーシス…
川田騎手のこのペース判断感覚は素晴らしく
まるでドハイワールドカップのウシュバテソーロの再現とばかりに3コーナーからジャスティンパレスを抜いて徐々に進出していく…
いくらデキが良くても57秒後半の入りは早いと思われたジャックドールが直線に向いてくる、
それを追いかけるガイアフォースも手応え良く4コーナーから出てくるが、
その外からもっと早くもイクイノックスが手応え良く並びかけてくる、
早すぎないか?
スピードの違いか、馬なりで先頭に押し出されるような勢いのイクイノックス
内で抵抗するガイアフォース、後方からドウデュース、ダノンベルーガ、アドマイヤハダル、プログノーシスもトップギアに入れて追撃に入り
イクイノックスの手応えはまだ楽なまま
ハイペースで相当スタミナを削がれてるはずなのにルメール騎手が促すと悠々と抜け出していき早くも勝利を確信させる恐ろしい瞬発力
ジャックドールは直線早々に沈没し
ドウデュースもガス欠
アドマイヤハダルも健闘したが脱落
内で粘り込みを計るガイアフォース
ダノンベルーガとプログノーシスが競り合いながら上がってくる外から
仕掛けを一呼吸遅らせたジャスティンパレスが春の天皇賞馬の底力を見せるかのように豪脚を炸裂させて追い上げる
あの展開で4コーナー手前で一呼吸置いて
天皇賞馬に脚を溜めさせた武史騎手の豪胆な手腕はペース配分も把握しての完璧な騎乗だったと思われ普通なら勝てたが
一頭だけハイペースを先行してバテない常識外れの化物がいたのは不運だ
彼等か2番手に上がった時に
イクイノックスは悠々と従来のレコードタイムを1秒近くも短縮してゴール
強烈なスピードの持続力比べでかなりスタミナが問われた展開で
スピードもスタミナも瞬発力もこのメンバーでも一枚上の力を見せたイクイノックスが
世界一の実力の片鱗を様々と見せつけたようだが、彼に果敢に挑戦し勝ちにいったメンバーにも敬意を表したい
そして
呆れるほどの強さを見せたイクイノックスのレーティングは130を超えるか?
レコードの反動が心配だが全馬、このまま無事に次走を迎えて欲しい