4月2日ビブリアカフェの第1回読書会をやりました。その報告を
簡単にしたいと思います。
当日は小学4年生から60代までの幅広い年齢の参加者が集まって和やかに情報交換することが出来ました。
その4年生が持ってきて紹介してくれたのはこの本です。
岡田準の2011年作品「カメレオンのレオン」
桜若葉小学校を中心につぎつぎに起こるヘンな事件はだんだんエスカレートしてきた。カメレオンレオン探偵が動き出す!!
岡田準は「ムンジャクンジャは毛虫じゃない」で1979年にデビューした児童文学の作家。神大の美術科卒業後教職についた人です。
で、「カメレオン-は面白い?」と聞くと、「すごく面白い」、というので、「じゃあ、ちょっとお兄さんになってからでもいいから、読んでみてね」と、手元にあって、私の好きな「放課後の時間割」を貸しました。
また、子どもはその読書力にかなり差があり、小学校低学年で「ハリポタ」を読む子もいれば、6年生で「地獄のそうべえ」にはまっている子もいます。
それを考え、これもおススメの「キツネはかせのヘンなはつめい」と「へいきのヘイタ」を勧めてみると、「へいきの-」をその場で読み始め、その後はもっぱら読書にいそしんでいました。
その子のお母さんが「夢中になるような本ないですか」とおっしゃったので、大人気のエミリー・ロッダの「デルトラクエスト」も薦めちゃいました。これで彼も本のとりこだ!
他の方からのピーターラビットが好きだという話から、ピーターラビットは結構残酷なところもあるよね、ということになり、ひとしきり昔話の残酷譚に。
確かにピーターのお父さんはパイにされるし・・・ピーターラビット物の原作がちょうどあったので、その中から好きなものを選んでもらうと、以外にピーター主人公ではないものが出てきました。
そんななかで”The Tale of Mr.Jeremy Fisher" が好きというマニアックな人もいました。
それなら、と、私はケネス・グレアムの「たのしい川べ」( The Wind in The Willows)を薦めました。
古い作品ですが、ヒキガエルの冒険で、その軽妙な英語にとりこになったことを懐かしく思い出しました。やさしくて心に響く物語です。
それからは赤毛のアンの話になり、これは予想通り、最初の作品はいいけど、結婚してから全然普通の女になっちゃって、面白くない!っという、ほぼ共通認識どおりの話になりました。
こういった英米の古典的作品のことに話が及ぶと、もうおススメの多すぎてもはや収拾がつかず、他の人のおススメ本に話題をふりました。
その関連で、絶対におススメで、当日の会でも推薦した作家、E・L・カニグスバーグの作品を上げておきます。
カニグスバーグ(1930-2013)はアメリカの女流作家、「クローディアの秘密」「魔女ジェニファとわたし」がいいですが、個人的には「ジョコンダ夫人の肖像」が素晴らしいです。
さて、次に登場したのがムーミンです。50年も前からムーミンのことを愛してきた私は、というか、同じように古くからムーミンに係わってきた人間の中には、現在の日本のゆがんだムーミンブームを苦々しく思っている人もいるのではないでしょうか。他国の文化をゆがめることに関しては絶対名人の日本人、節操なくなんでも取り込んで「おもろい!」「カワイイ!」さすがものづくりでかつてはまねまね名人、何でもパクる日本人、と欧米にさげすまれてきた文化は、最近中国韓国にだいぶお株を奪われてるけど、どっこい、今度は先進国バージョンで巻き返しだあああ。
作品の本質も背景も、作者のことも、なーっもしらん、面白けりゃいいやん、かわいいのが何が悪いの? 昔のムーミンかわいくない、怖い!とか、私から見ればそんなあなたたちこそ「怖い!」
あらら、大人気なく愚痴ってしまいましたが、こんどは「本当は怖い、ムーミン」で、また面白おかしく「実はこうだった」、みたいな話が出てきて、それをネットかテレビでカジッた人たちが知ったかで広げるのでしょうか。
作者のトーべ・ヤンソンはなんていうんでしょう。
「あ、キミ、そりゃ仕方ないよ、出て70年も経ちゃあ、版権も切れるだろうし、わたしが男って思ってる奴もいるし、やりたい放題さ! ま、いいんじゃない・・・わたしもやりたいこと思いっきりやってこれたからねえ・・・」
って感じなんでしょうね。
さて話戻って、出席者のひとりがとても面白い本を持ってきて、それが「ムーミンキャラクター図鑑 」と言う本。
すると他の出席者の人たちも、「なんか原作ってもっと怖いんですよね」
「私はちょっと退屈だと思った」など、結構知ってたりして。
で、ムーミンは個人的には「ムーミン谷の夏祭り」をおススメしました。
それとトーベの出世作となった「楽しいムーミン一家」をね。
この後もコーヒーを飲みながら楽しい本の話で盛り上がりましたが、
今回は古い児童文学中心に進んだこともあり、次回児童文学を取り上げる時は新作中心にやりましょうということで・・・
あんまりまとまりませんでしたが、第1回としてはとても実りのある
読書会が出来たと、参加者の皆様に心から感謝しています。
是非第2回へのご参加もお待ちしています。ありがとうございました。
あ、それと、ジェレミーフィッシャー探してきてくれたり、コーヒーやお菓子の準備をしてくれたりと、大活躍だった下の娘にお礼をいわなくては!アリガトさんヽ(゜▽、゜)ノ