「新派」というと、歌舞伎と新劇の間にあって、なんとなく我々
世代より上のご婦人方の観劇という印象だ。
明治時代に始まり、大正昭和と人々に愛されて今年で130周年。
私の母にとっても、歌舞伎よりは新派のほうが身近だったようだ。
11月18日、その新派の公演『犬神家の一族』を新橋演舞場で
観た。
新橋演舞場だから、歌舞伎同様ゆったりと華やかな芝居見物だ。
幕間は35分で、ゆっくり食事ができる。
肝心の芝居内容は思っていたよりずっと面白かった。
探偵金田一耕助が活躍する「犬神家の一族」は横溝正史原作、
角川映画で観たから何となくあらすじも覚えている。
水谷八重子、波野久里子といった名優に混じって、歌舞伎界から
転じた河合雪之丞や二代目喜多村緑郎が新風を吹き込んで
いるのだそうで、演劇としてのレベルは高い。
特に警察署長役の佐藤B作の熱演が印象的だった。
我々世代ももっと新派に親しんだら良いのではないか、と思った。
(2018.11.25)
