第一章 愛は技術か ![]()
愛は技術だろうか。
技術だとしたら、
知力と努力が必要だ。
<中略>
誰もが愛に飢えている。
ところが、
愛について学ばなければならないことが
あるのだと考えている人は、
ほとんどいない。
まず第一に、
たいていの人は愛の問題を、
愛するという問題、
愛する能力の問題としてではなく、
愛されるという問題として捉えている。
つまり、
人々にとって重要なのは、
どうすれば愛されるか、
どうすれば愛される人間になれるか、
ということなのだ。
この目的を達成するために、
おもに男性が用いる方法は、
社会的に成功し、
自分の地位で許される限りの
富と権力を手中におさめることである。
いっぽう、主として女性が用いる手は、
外見を磨いて自分を魅力的にすることである。
また、
自分を魅力的にするために、
男も女も共通して用いる方法は、
好感を持たれるような態度を身に着け、
気の利いた会話を心掛け、
他人の役に立ち、
それでいて謙虚で、
押しつけがましくないようにする、
ということである。
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7/5へ続く
『愛するということ』byエーリッヒ・フロム
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