1章 心が軽くなる「お金の話」
喜ばれるために使われること
―それがお金の役割。![]()
<あるおばあさんの話>
人口3000人ほどのある村で、
78歳のおばあさんが亡くなりました。
葬儀をあげたところ、
村民の半数以上が参列したそうです。
村長が亡くなっても、
700人くらいの参列者だったのに、
そのおばあさんの葬儀には
1500人もの人が参列したのです。
このおばあさん、
55歳ごろまで小学校の先生を
していましたが、
ほかにはとくに目立ったことは
していませんでした。
ただ、
1つだけ特別なことと言えば、
死ぬまで自分の教え子の店でしか
物を買わなかったそうです。
村に大型スーパーや
ディスカウントストアができても、
おばあさんはスーパーより
2、3割高い教え子の店にしか
行きませんでした。
そのおばあさんは、
いつもお店の人たちから、
心の込もった、
万感の思いを込めた
「ありがとうございます」
という言葉を浴びて暮らしていました。
「どこでもいいから、1円でも安く」
ではなく、喜ばれるお金の使い方を
実践していたのです。
その結果、
お金に困らない人生を全うし、
おばあさん自らが喜ばれる存在になっていた。
自分がいかに喜びたいかだけを
考えていると、
お金はちっとも入ってきません。
人も集まってきません。
誰かに感謝されることも
ありません。
それが宇宙の原理・原則なのです。
『楽しく上手にお金とつきあう』by 小林正観
