習慣８ あえて「時間」を気にしない
―「集中力がない人」のすごい集中力―
自宅で仕事をすることが多いという知人は、
食事以外はほとんどパソコンの前に座っています。
彼は、家族から落ち着きがない人という
評価を受けています。
電話をしているときも
電話の周囲をうろうろ動き回っているし、
テレビを観ているときは、
貧乏ゆすりが始まるしと、
散々な言われ方をしているようです。
自分でも、パーティに出席したときの
ビデオを見たら、
絶えず動き回っているのに
あきれたと苦笑していました。
奥さんは、
「 パソコンの前に座ったままだから、
仕事をしているのかと思ったら、
ゲームをしていたり、
音楽を聴いていたり、
友だちにメールを送っていたり、
まったく、仕事をしているのか
遊んでいるのかわからないんです 」
とよく言っています。
家族からこんな言われ方をしている彼ですが、
本職の書籍編集では抜群の腕の冴えを見せ、
その道では結構、「 名人 」とか
「 職人芸 」とかという高い評価を
受けています。
思うに、頭の切り替えがうまく、
仕事に集中する瞬間と遊びに集中する時間とを
巧みに使い分けているのではないでしょうか。
＜略＞
『「忙しい」「時間がない」をやめる９つの習慣』ｂｙ 和田秀樹