私はまた、
レンタルビデオ屋さんで狂った。
何も観ずに
色んなところをぐるぐる廻っていた。

目は既に
回っているから関係ないんだ。

でも誰も気にしないのは
私が平然を装っているから。
これならまだ
異常じゃないと言えるかしら。
まだ素面だと言っていいの?

私は母さんに訊いた。
「ねえ、
 私ビョーキじゃないのに
 薬飲んだよ。
 ねえ、
 私ったら病気じゃないのに
 下剤飲んだよ。
 ねえ!どうしよう…どうしよう」

母は知らぬ顔でひたすら働いた。
親子は口を聞いちゃいかんのだよ。

周りに居た、3人の男は優しかった。
私を助けたり、
落ち着かせるのが上手かった。
唯一の敵であろう魔女が
私に優しかったのは3人のおかげだ。

此処は狂っている。
血生ぐさい肉を
美味しいと誰が言うのだ。
そう云った。

なのに口論となり
一人がフェンスを越えて自殺だって。
彼は驚いた顔をして落ちていった。
一人は入水。もう一人は消えた。

此処は全てが狂っている。
確信できた。

母さんは言った。
寝るんじゃないよ。
もう朝だから、
働かないといけないだろ。

冷たい空気が流れる。
今日が来た。

私達は実験台でしかないのだ。