茜ちゃんとサワラちゃんの宇宙・素粒子物理学入門 -5ページ目

茜ちゃんとサワラちゃんの宇宙・素粒子物理学入門

中学・高校生・叔父さん・叔母さんのための宇宙・素粒子物理を一緒に勉強していきましょう。

茜ちゃんの   
叔父さん、叔母さんの

宇宙
素粒子物理学入門
002


 

 先回は2008年度ノーベル物理学賞受賞者・南部 陽一郎博士についての業績の一部をご紹介しながら、宇宙・素粒子物理学のへのガイダンスとしました。皆さんもご承知の通り、日本は世界的にも数多くのノーベル物理学賞受賞者を誇っております。

      1949年・・湯川 秀樹、1965年・・朝永 振一郎、1973年江崎 玲於奈
      2002年・・小柴 政俊,  2008年・南部 陽一郎小林 誠、益川 俊英

以上8名です。(南部博士は国籍は現在アメリカ合衆国) 戦前は寺田寅彦などが候補者として上がっていましたが、受賞には至らなかったようです。ノーベル物理学賞の受賞者の専門分野は素粒子物理学でした。この分野は日本の得意とする分野で、小柴 政俊博士のお弟子さんであった、戸塚 洋二博士は惜しくも逝去されたので、受賞のチャンスを失われました。候補第一番の方でしたので残念でした。特にニュートリノの分野では日本はトップクラスなので、ニュートリノの質量の発見・実証で恐らく近々受賞の栄誉が有ると思います。

* ニュートリノ・・・素粒子の一つで、中性子がβ崩壊する際にその存在を予言されたものです。僅かな質量を持ちますが、質量が非常に小さいため、重力相互作用もほとんど反応せず、このため他の素粒子との反応がわずかで、透過性が非常に高いとされております。ちなみに地球なども反対側に透過できるほどです。筑波の研究所から発射されたニュートリノを岐阜県の神岡のスーパーカミオカンデの観測装置(光電管)で感知する実験が行なわれております。

 

               Tea time  
      台湾製パソコン基板、小さな文字で
                 「日本に神のご加護を」
mns 産経ニュース

「先日、フェイスブックの会員の間で反響を呼んだ1枚の写真があった。写真は何のお変哲もないただのパソコン基板。だが良く見ると小さな文字で 「God Bless Japan日本に神のご加護を)」 と祈りの言葉が印刷してあった
基板とはパソコン内部に装填されている主要部品で、普段は全くユーザーの目に触れることはない。 そこに日本への思いやりのメッセージがあった。」・・・・・・皆さん如何でしたでしょうか。過日起こった日本の大震災に対して、台湾のASUSの技術者が、基板に独断で印刷したそうです。  会社はこれを黙認しているそうです。

                            

            原子の構造原子核の構造 

 物質を構成している最小単位は原子と呼ばれております。分子は複数の原子によって構成されております。特に生命体を構成しているアミノ酸高分子化合物などは、非常にたくさんの原子の集合体です。この宇宙空間において今のところ最も量が多く存在し、最も簡単な原子は水素(H)ということになっております。 

しかし、現在我々が生活しているこの宇宙の96%は何によって出来上がっているのかは未だ不明なのです。暗黒物質、暗黒エネルギーによって構成されていると推定されております。このような事から残り4%の範囲ではHが圧倒的な量を占めていますが、宇宙全体ということになりますと、不明というのが正しいところでしょうか。

 

原  子=     原子核電子

         
         原子核 陽子  中性子

                  中・高等学校の理科の常識としては、このような事を学びました。



原子模型
・・・・物理の歴史の中でこの原子の構造については

1- 無核原子模型 (J.J.トムソン) と 2- 有核原子模型 (ラザフォード)の2種類が存在しました。

 無核原子模型・・・・正電気を帯びた原子の雲のような球状のものの中に、負電気をもつ電子が散在し、原子全体としては中性の状態になっている 

 有核原子模型・・・・放射性元素から放出されるアルファー粒子を薄い金属箔に照射してその散乱状態から、中 心に原子核が存在することを提唱しました。


そこで、下記のような実験を行ないました。

天然に存在する放射線にはα線、β線、γ線の3種類があります。その中のα線は陽子が2個、中性子が2個のHe(へリューム)の原子核です。電荷は+2eでこれをアルファ粒子といいます。3種類の放射線の中で物質の透過力は最も弱い。

ラザフォード散乱

このアルファ粒子を原子に放射すると、中心核に衝突した時は大きく反跳しますので、中心部に<+の電荷を持った原子中心の原子核は10-14~15マイナス14~15乗)m、核外電子が10-10 mの範囲内で原子核を中心として回転運動をしている。これをラザフォードの原子模型といっています。>核が存在することが解りました。下の右の図は窒素の原子模型です。電子(核外原子)7個存在します。つまり、原子番号Zに等しい電子が原子核の周りを取り巻いているということです。この結果、有核原子模型が正しいことが立 証されました。

 

       
            


*
 
参考書によってはm表示とcm表示の2種類がありますので気を付けて下さい・・・・・
10-14~15 m=10-12~13 cm・・・・1m=100cm

原子全体の質量は原子核が殆どを占めており、原子核の大きさは原子全体の1/10、000以下であることが解りました。

* ラザフォードがラザフォードの原子模型を提唱する数年前に、日本の長岡半太郎教授(東京大教授土星型原子模型を提唱しておりました。<原子は中心に核を持ち、その周りに電子が土星の輪のように取り巻いている>という考え方です。

そうなりますと、ラザフォードの原子模型が果たしてラザフォードのオリジナルの発見かどうかは怪しくなりますね。数年間の時間が有れば、長岡半太郎の土星型原子模型を改良する時間は多分にありますね。でも、実際はどうなのでしょうか。

*
 長岡半太郎教授は長いこと湯川秀樹の中間子論をノーベル賞委員会に推薦しておりました。その甲斐があって1949年に、日本で始めてのノーベル物理学賞を受賞しました


 (wiki)・・・・・1904年に長岡半太郎博士は、現在よく知られている・・・中央に正電荷を帯びた原子核があり、その周りを電子が回っている土星型の原子モデルを提唱したただし、原子核の周りを電子が廻っている原子模型は、長岡より先にジャン・ぺランが提唱している
)。

* ジャン・ぺランパリ高等師範学教授
1901年には原子核のまわりを電子が回っているという、現在に連なる原子模型を最初に発表しているが、この当時は注目されなかった。1926年ノーベル賞受賞。

という訳でなかなか微妙なところですね。
オリジナルの発想はいったい誰なのでしょうか?




                                       

                                                


 

    姉妹ブログ 

1- 日本の伝統芸術と芸能
現在<人形特集・市松人形・平田 郷陽>を特集しております。
http://blog.goo.ne.jp/nippondentougeinou 
 
 

2- 白洲正子著作集・読書日記
 http://shirasumasako.blog.fc2.com/  

現在<泊瀬(初瀬)>を読んでおります。
 古代史に興味の有る方は是非どうぞ。第26代天皇「継体天皇の出自」です。 

 3- サワラ奄美ちゃんの奄美群島歳時記 
http://blog.goo.ne.jp/sawarachan

4- 茜ちゃんのつれづれ
http://blog.goo.ne.jp/amamichan


 




 歴史の不思議なところと言いましょうか,似たようなことが後日発生してしまいました。時は1934年の事でした。東北帝国大学の彦坂 忠義副手が世界に先駆けて原子核の核模型を提唱したのですが、かの有名なニールス・ボーアにしてやられてしまったのです。詳しいことは改めてお話したいと思います。本来ならば彼がノーベル物理学賞を受賞出来たのかもしれません。太平洋戦争の影響が有ったようです本日は原子の構造について書いてみました。次回は宇宙物理学の分野に立ち入ってみたいと思います。宇宙物理学の研究がマクロとミクロの世界の両面を研究している分野であることについて書いてみたいと思います。


茜ちゃんの

   叔父さん、叔母さんの
         宇宙素粒子物理学入門


  
 

 本日から姉妹ブログの「茜ちゃんのつれづれ」の中の   Tea Time   でご紹介してきました、2008年度ノーベル物理学賞受賞者・南部 陽一郎氏の今までの数々の業績に因んだ話題を再度編集し直し、併せて宇宙物理や素粒子物理学を初歩の段階から、量子物理の段階まで学んでまいりましょう。 再編集ですので、一部記述が姉妹ブログと重複することがありますのでご了承ください。 過去の部分については出きるだけ要約して書いてまいります。
                         南部 陽一郎 博士

 南部 陽一郎博士は現在米国のシカゴ大学の物理学の名誉教授をされております。東京生まれの福井県育ちの方で、旧制第一高等学校、東京帝国大学を卒業されました。 戦時中は軍の研究所にてレーダーの開発研究をしておりました。

余談になりますが、当時レーダーの開発は英国が先行しておりました。基礎科学の研究は英国生まれのものが結構多いのも歴史的事実です。 レーダーの他に原爆の開発の基礎研究や生物学のDNAの研究などは英国が研究していたものです。ただ、実際にそれを大きく発展させた国は別の国ではありましたが・・・

* 草木の写真やバラの花の写真には<花咲きかおまさ>さんの著作権がついております

 
 大学を卒業されて陸軍に一兵卒として応召し、前線に送られ無事帰国した模様です。本来ならば特例措置として、技術将校として任官出来たのですが、それをされなかったようです。この辺りが南部さんの人生観なのでしょうか。 帰国後は東京大学の大学院の特別研究生(単に研究室に寝泊りして宿舎として使え、若干の給付は有ったようですが、ご他聞にもれずアルバイトの連続でしたでしょうとして復学して、研究三昧の生活をされたとのことです。

衣食住の全てに満足な状態でない中で、南部さんは必死に研究生活に励み、先輩である岩田 義一講師に学問(物理学、その他の分野の学問)への適切な指導を受けていたそうです。西村的表現を借りると・・<斜め上の人との対話

 
 
 岩田講師は当時古典ギリシャ時代の原子論者ルクレティウスの詩を、ギリシャ語から翻訳して本を出していたとのこと。素晴らしい人との出会いをしたのですね。技術将校にならず、一兵卒として応召した南部さんの心意気ということでしょうか。

以上のことについては

南部 陽一郎の独創性の秘密をさぐるという、元東京大学名誉教授 西村 肇先生の2009年度 現代化学 3月号に掲載された文章から抜粋抄訳してみました。



 
 
  南部陽一郎博士がいかに飛びぬけた物理学者であったということは、西村名誉教授だけでなく広く、世界中の科学者が認めているからに他なりません。2008年にノーベル物理学賞が、南部博士と益川、小林氏の3人が同時受賞されましたが、本当ならば南部博士が一人で受賞されるのが当たり前といわれる程です。

これは南部博士の50年間の現代物理学の素粒子論の全ての面で先鞭を付け、研究全体をリードしてきたという実績があるからです。たとえば現代素粒子論の三つの基本原理は南部博士から生まれたのです。

                           

1-ひも理論(弦理論・・・クオークが多次元の「ひも」で結ばれているという理論・・・・以前<超弦理論>について姉妹のブログで僅かに触れたことが有りましたが、まさにこの前段階の理論、先鞭を付けた理論なのです。その時紹介した「超弦理論」という題名の教科書は現在・・*となっております。                                    

                                                

  • *太田信義 『超弦理論・ブレイン・M理論』 シュプリンガーフェアラーク東京〈シュプリンガー現代理論物理シリーズ〉、2002年 著者が大阪大学理学系大学院(前期課程)の講義で使ったノートをまとめたもの。種本はミチオ・カク著「超弦理論

2-色の量子力学・・・湯川秀樹の中間子理論を大きく進化させた

3-ヒッグス機構 ・・・素粒子の質量を決める理論。

                           

 さらに驚いたことに、物質の最小構成単位は陽子や中性子ではなく、1/3の欠片に相当するクオークであると確定されておりますが、このクオークを考える決定的な一歩となった<西島ゲルマンの公式>も実は、南部博士が西島氏に与えたヒントが基礎になっていると言われております。正にスーパー級の物理学者と言わざるを得ません。

                      

特に本年の7月7日に、「ヒッグス粒子」の存在を50年前に予言した、英国の物理学者ヒッグス博士が7月6日の記者会見で「ノーベル賞を受賞した南部博士の理論が、重要なきっけとなった」と述べ、南部博士の功績をたたえましたが、皆さんもNHKなどのニュースでご覧になったと思います。

恐らく2012年度のノーベル物理学賞は、このヒッグス博士が受賞されるとお思いますが・・・・・・・。これほどに世界の素粒子学を牽引してきた一つの現れであろうと思います。


                                                           




叔父さん、叔母さんの宇宙・素粒子物理学入門の先ず第一回で、日本の生んだ世界的な物理学者・南部 陽一郎博士の研究来歴を語った理由がお解かりいただけたと思います。

これから長い期間に渡って、宇宙物理学素粒子物理学の初歩から量子物理学の初歩のレベルまで、皆さんと一緒に学んで行きたいと思っております。宇宙物理学といえば極大を扱うマクロの学問で、素粒子物理学は極小のミクロの学問ですので、不思議に思われるかもしれませんが、実はコインの裏表の関係で、同時に両方を含んでいるのです。

つまり、「ビックバン理論」は限りなくゼロに近い特異点から、134億年前にインフレーションという急激な膨張によって出来上がった、我々の宇宙生成の理論とされております。これでマクロ・ミクロ両面を考える学問であることがお解かりいただけたと思います。

それでは次回からは高等学校の物理の教科書レベルから、順次学んで行きたいと思います。できるだけ数式は使用せず、言葉と図式だけで表現したいと思っております。このブログを見て下さる方々の中には、物理学の学習をされた方、始めたばかりの高校生、学生時代履修しなかった方、これからの中学生などいろいろ居られるとおもいます。

              


筆者としては向学心に燃える若い方を想定して、また、自分の物理学の再学習として書いていくつもりです。その際使用する資料や参考書を予めお知らせしておきたいと思います。

1- 高等学校「物理」教科書         2- チャート式 新物理 B

3- ノーベル賞で語る 「現代物理学」 池内 了 ・ 新書館

4- 「基幹 物理学」(基礎から量子物理学まで) 星崎 憲夫 ・ てらぺいあ  
 
* 数学の再学習(ベクトル・微分・微分方程式等)にも役立ちます。   
    

5- 国立 佐賀大学 物理学科」 の公開資料 ・ 船久保研究室

6- Web公開資料・原則としてNASA、JAXA理化学研究所、大学の研究所な どの公的研機関の最新資料

- 「わかりやすい量子力学入門」・・・九州大学のセミナーで使用されていたテキストの一部が出版されたもの。

                                                              

 

 
以上を参考資料として使用します。読者の方も是非参考にされてください。   物理学の学習では数学的なツール(数学式)を使わないと、厳密な事が書けないのですが、出きるだけ平易な文章で、専門家から見ると反って、拙い解り難い文章になると思いますがその辺はご理解ください。

次回からは 物質の構成要素 」・・電子原子原子核について、高等学校の教科書、参考書で書かれている所から始めようと思います。

姉妹ブログ 

1- 日本の伝統芸術と芸能
現在<人形特集・市松人形・平田 郷陽>を特集しております。
http://blog.goo.ne.jp/nippondentougeinou 
 
 

2- 白洲正子著作集・読書日記
 http://shirasumasako.blog.fc2.com/  

現在<泊瀬(初瀬)>を読んでおります。
 古代史に興味の有る方は是非どうぞ。第26代天皇「継体天皇の出自」です。 

 3- サワラ奄美ちゃんの奄美群島歳時記 
http://blog.goo.ne.jp/sawarachan

4- 茜ちゃんのつれづれ
http://blog.goo.ne.jp/amamichan

 
歳時記
006
薔薇・野の花・木の花

 


今年の奄美加計路麻島の薔薇の季節は瞬時に終わってしまいました。滋賀県から遠路はるばる1500km以上も南下した、太平洋上に浮かぶ島々の気候は、バラ達にとって全く予想もしなかった所に違いありません。

季節感がハッキリせず。雪の降る冬もなく、何から年中ハイビスカスが咲いている暖地に戸惑ったことでしょう。 体内に持っている生体時計でなんとか5月に花を咲かせてくれました。



それに驚くばかりの害虫の群れ。蝶の毛虫から始まって、コウロギや同種類の虫達に一夜で葉も花も食害されてしまう。見ているだけで気の毒になってしまう位です。毎日、木酢液をかけても一晩のみの効果しかありません。

農業にしても同じようなことかもしれません。冬の寒さで害虫が余り死なないので、固体の生命力が本州と比べて格段に強いですね。ある面では呆れてしまいます。


 


そんなこんなで今年の春も梅雨入りで終わってしまいました。今は大梔子やそろそろアジサイが咲き始めました。これも葉をずいぶん食い荒らされました。目酢液が結構効きました。

それでも、地元の草花や木の花は強いですね。対処の仕方が出来ているんでしょうね。滋賀から持ってきた花々が対処法を学び取るのにどれくらい掛かるんでしょううか?とにかく、一年間を見てみようと思います。


 

ご案内
この度姉妹ブログを一部改変させていただきます。そのためこのブログは下記のブログに吸収することにいたしました。長い間お世話になりました。今後ともよろしくどうぞ。
移転先
サワラ・奄美ちゃんの奄美群島歳時記
http://blog.goo.ne.jp/sawarachan