行って来ました。

最近行ってないんでなんとなく行きたくなって。


去年、京都の丸善は閉店しています。梶井基次郎の檸檬という作品の舞台にもなった由緒正しい書店でしたが。(どうでもいいですが、昔京都の若い学者が祇園の舞妓さんに「君、レモンって漢字で書けるかい?」といってサラサラ書いて見せて口説いたという話をなんかで読んだことがあります。僕はこういう人間嫌いです。だからインテリはイケスカナイ。)

丸善閉店以降はジュンク堂に行ってます。学都京都で丸善が潰れるってのも寂しいですが。学生も本を読まなくなったんでしょうね。きっと。


僕は決して偉そうなことは言えないんですが。だいたい、大学に入学してから四年生になるまで教科書買った事なかったし。(最近ゼミの先生に言われて経済学の教科書を初めて買いました。)論理より情緒が大切と信じてるし。


今日は、ジュンク堂で佐藤優の本買いました。これが面白い面白い。この人は何というか本音がある。つまり、論理だけでない情緒的な部分。

外交の最前線にプレーヤーとして参加し、熱いものを持ち続けて戦っていた様子がよくわかる。でも、同時にそんな自分を冷静に見続けている。怨み辛みがない。でも、彼の言葉で言う「内在的論理」というのが非常に論理明快で刺激的。


「自滅する帝国」と「日米開戦の真実」を買って、前者を今読み始めたとこですが物凄いライブ感と政治のというより歴史ののダイナミズムが感じられます。でも、同時にそこには論理もある。佐藤には論理と情緒の両方が矛盾せず両立されているんだと思う。もしくは、普通情緒的に見えるところ、例えば信仰とか死者や歴史・民族への思いみたいなところを、神学の分野で知的訓練を受けてる佐藤はきちんと論理で整理できるんだからなんだと僕は思う。

彼の深い洞察の裏づけはその深い知性です。彼は、「重要な情報の98パーセントは公開情報」という言い方をする。勿論、インテリジェンスの専門家たる佐藤には山ほどディープスロートがいるし、91年のソ連崩壊では最もソ連最高指導部中枢にアクセスできた西側の人間であった。しかし、彼は非公開情報にアクセスできるだけで満足し、慢心することはせず、同時に公開情報を基にした非常に丁寧なリサーチを忘れない。

このバランスは、佐藤の素晴らしさだと思う。


異才・佐藤優を使いこなせなかった国家としての日本と外務省。これを嘆く人もいます。しかし、僕は一市民として、この異才を国民の側が手に入れることが出来たことをこの上なく幸せに思います。国民大衆の側が最高のインテリジェンスのプロから世界と歴史の動きについて報告を受けられるわけですから。