昨日までの3連休はすべて仕事だったが、出勤は午後からだった。

そのため3日とも午前中は父の家に娘たちを連れて行くことができた。

娘たちは「わたしたちなら、じいちゃんを元気にできるから」と、喜んでついてきてくれた。

 

小学校5年生と3年生の娘たちに、父はいつも大量のお菓子を渡してくれる。

 

会うたび大量にお菓子をくれるから、すでに食べきれないくらいのお菓子が家にはある。

父は目を細めてうれしそうにお菓子を渡していたが、早々に疲れてしまい、横になると言ってそのまま少し眠った。随分疲れやすくなっていて、昼間は寝て過ごす時間が増えた。

 

 

入院中、父は

「このまま緩和ケア病棟に移行するのは嫌だ、最期は自宅にいたい」

「息子にも孫にも会えずに最期を迎えるのはダメだ」と言っていた。

 

コロナ以降の病院では見舞いすら満足にできない。

それは緩和ケア病棟に移っても同じこと。

せめて自宅さえにいれば、こうやって僕にも孫たちにも会うことができる。


 

「“自分がどうありたいか”  それを自分で決めることが、何より大事なんだ」

 

と、父は僕に真剣に言った。

 

 

在宅介護は母も僕も不安だったが、父は強くそれを希望した。

この状況になっても自分を強く主張できる父はすごいと思った。

いや…この状況だからこその主張なのかな。

いずれにせよここへ来てまた一つ父の尊敬できる一面を見ることができた。

僕はなんでも成り行きに任せてしまうところがある…そんな自分を省みた。

 

「“自分がどうありたいか” 自分で決めることが大事」


この言葉、きっと僕は一生忘れないだろうな。