僕が3歳の頃、僕の両親は離婚した。

父と実母、どちらが僕を引き取るかの話し合いになり、僕は父に引き取られた。

 

父はその際、一人息子である僕のことを「とにかく一番にする」と自分に誓いを立てた。

その言葉通り、父はとにかく僕のことを一番に考えてくれた。

 

現在の母である継母との再婚もそのためだ。

そのおかげで僕は何不自由なく大人になることができた。

 

情けないがこの歳になってもまだ精神的な部分では父親に甘えている。

僕は大人になりきれていない気がする。

 

 

今日、父の住む家に介護ベッドと手すりが設置された。

父はまだ歩けるし楽しく話せるんだけど…この先、歩けなくなり、弱っていくであろう、父の姿を見ることになるのかな。だんだん、その時が近づいてきているようで、とても怖い。

 

父はもっと怖いのだろうか。

「もう覚悟はできているから、大丈夫だ」

と言っていたけれど、本心はどうなんだろう。

 

僕は怖いし、寂しい。