

新宿ピカデリーにて朝9時より
楽しみにしていたゼロ・グラビティを3D(字幕)で鑑賞。
地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。
今年観た映画の中では1、2を争う好評価。
映画自体が良かったこともあるけど、3Dで観た事もあって「体感する映画」として秀逸な出来。
ストーリー自体は至ってシンプル。
大破したシャトルから宇宙に放り出された2人の運命を描いただけである。
冒頭から長回しノーカットでの宇宙遊泳シーンから、程無くしてシャトルが大破。
普通なら大破と言えばかなりの大音響で圧倒するのだろうが、
この映画では「無音」にするシーンすらあり、
これがまた宇宙空間・別次元の恐怖感を生んでいる。
その後あることをきっかけにサンドラ・ブロックの一人芝居が延々と続く。
終盤は、中国の宇宙ステーションに向かったり、
展開の起伏を持たせてはいるが、一人芝居ゆえ台詞が少なく、
呼吸音だけでその精神状態を表しているとも感じられ、
観ている方も何だかすごく疲れる展開。
そして「死を覚悟するシーン」。
これがもう涙無しでは観れない秀逸さ。
ここからエンディングまで
涙が止まらず過呼吸に、、、、ってほどの
怒涛の展開。
ちょいちょい都合のいいシーンとか、
有り得ないよ~~と思うシーンはあるものの、
3Dで観る圧倒的な宇宙模様の美しさと「無重力状態で人間はどうなる?」という疑問に対してのアンサーの興味深さ、
そして「カット割」「音による盛り上げ」を排除し、
「役者の表情すら宇宙服で隠してしまう」という普通の映画の「肝」をも使わない演出と、
時折見せるサンドラ・ブロック視点の映像が個人的にはとてもハマった。
「宇宙」を少しだけ体感できた事に大満足。