POTENT試験 リスクスコア計算ツール | あ・うん日記

POTENT試験 リスクスコア計算ツール

経口抗がん剤のS1(TS-1)をやるにあたり、どのくらい効果があるのかは分からない中でスタートしました。正直、ドリップじゃない抗がん剤だし副作用も軽いだろうと舐めてました。

実際は多種多様の副作用が毎クール日替わり定食の如く現れて、とてもとても苦しめられました。今回は胸の痛みがあります。どこか痛いというのは、それだけでストレスですし、QOLも下がります。

そんな中、少し前に以下のサイトを見つけました。信頼のおける京大病院のサイトです。


 本計算ツールの背景と目的


POTENT試験により、再発リスクが中間リスク以上のホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳がんに対して、術後内分泌療法にS-1を1年間併用することでInvasive disease-free survivalが改善することが示されました(文献1)。

一方で、様々な再発リスクの症例が登録されていたことから、登録されたすべての症例で一様にS-1の効果が期待できるかは明らかになっていませんでした。

そこで追加で解析が行われ、再発リスクによって登録症例を3つのグループに分類した場合、グループによってS-1の効果の大きさに違いがあることが示唆されました(文献2)。

本ツールは、対象症例がどのグループに分類されるかを計算し、同じような病状の症例がPOTENT試験でS-1による恩恵をどの程度受けていたかを推測します(対象症例の個別の予後を予測するために使用するものではありません)。

 計算ツールを使ってみた

私が実際に自分の条件を入力した結果は以下の通り。

まず腫瘍ステージですが、2cm以下はT1、2cm以上5cm以下はT2、5cm以上はT3をチェック。

次は腋窩リンパ節への転移について。転移ありはpositive 、転移なしはnegative をチェック。


エストロゲンの値をチェック。私の場合、プロゲステロンと合わせどちらもMAX値の強陽性でした。

組織グレードをチェック。


最後にKi-67の値をチェックし、結果表示をクリック。


私の場合グループ1に分類されます。最も効果が薄いグループだと思われます。5年無浸潤生存率はS1を使った場合0.9%伸びる結果です。


0.9%…1%にも満たない効果に対し、1年間もさまざまな副作用に苦しめられるなんて。もし仮にこの結果を先にわかってたら、TS-1やらなかったかなぁと思ったりもします。服用するかどうか悩んでいる乳がん患者さんは、京大サイトも参加にしてみても良いかも。