人生は弱者を強者が喰っていけば良いだけの物じゃないはずです。合理的と排他的は反りが合わないぐらいでバランスが取れています。
弱い人間をつま弾きし囲い込むんでは息がつまりますからね。不公平感と言うやつで、せめて表面的にでも公平感を演出するのは政治にしか出来ない美徳なんだと思うんです。

例えば
相続税をとっとと止めて簿価で税金取れば合理的社会の出来上がりです。金持ちも貧乏人も困りませんからね。税金が嫌なら財産上身軽になれば良いだけの話しです。日本の民間所有の簿価は2500兆。1%の税金でも毎年25兆は取れます。嗜好品にたっぷり課税し法人税はよりサービスしてあげることです。戦前、戦中なら兎も角、飢餓や絶対的貧困を克服した日本に取ってコテコテの新自由主義的な資本経済が機能不全を起こしているように見えるのは私だけなのでしょうか。

金持ちのご機嫌を損ねず貧乏人を馬鹿にしない政治のやり方は他にも在るわけで敵味方を作って配役を決め眼を向けさせるような小手先の政治はもう寿命ですから上手く間を取り持つ納得感が今の日本人の精神安定剤である大衆感に繋がると思う訳です。
最近、吉本芸人の母親が生活保護を不正に受給し扶養義務を怠ったのではないかと随分とバッシングがありましたが、この時代に普通に働ける人間が詐病で役所に押し掛け生活保護を掠めると言う行為その物が社会病理だと思うのです。今や搾取されるだけされボロ切れの様にさ迷う人達に取っての精一杯のズルなのでしょう。大衆の捌け口である公平感や暗黙のズルを全て遮断した結果、底辺に生きる人達は政府に牙を向きイナゴの如く間接的にこの日本を食い荒らそうとしています。政府もズルの矛先が生活保護に向けられていることを認め監査機関を設けるなり不正を正す姿勢を見せねばならないでしょう。人間は公平世界感を持つ人の方が平均寿命が長いと言うデータがあります。今の世相で中々、感じにくいことですが、運命学から見ても人間の幸、不幸は量の違いこそあれど質の面では平等であることを忘れてはいけません。しかし今の日本では納得出来る公平感が内包された社会の実現こそが幸福の種なのかも知れません。