俳句ポスト365兼題「探梅」の人選・並選発表がありました。
今回も有難いことに選に入りました。
記事タイトルの句でございます。
皆様のご指導・ご鞭撻のお陰でございます。
 
今回も過去にご交流の記憶がある方や、そのご家族の方などの句を鑑賞させて戴きます。
記憶で探しておりますので、見落としがありましたらご指摘下さい。
また、ご自身の鑑賞が載せられるのが不快な方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただければ削除致します。
 
入選なさった皆様、おめでとうございます。
 
 
 
探梅の人をぬひつつふる尻尾 比々きさま
言葉にはされていませんが、犬が一匹いますね。
 
十の目のどれも節穴探梅行 比々きさま
5人いて、誰も見つけられなかったのですね。
 
探梅や左に恋人の聖地 猫愛すクリームさま
いろいろなスポットが近くにあるのでしょう。
 
探梅行みなコンビニの雨合羽 猫愛すクリームさま
とりあえず急遽用意したのかもしれません。
 
探梅の山に震災基準点 小川めぐるさま
忘れてはならない記憶です。
 
探梅や汽笛聞こゆる天狗岩 小川めぐるさま
音と光景の見事さがあります。
 
探梅や空高くなり低くなり 城内幸江さま
天候の変化を読んでいらっしゃいます。
 
切り株は皆椅子となり梅探る 城内幸江さま
疲れると休む場所はきっとここでしょう。
 
探梅にしては薄着で来ましたね 石川焦点さま
季重なりの口語文に明らかに詩があります。
 
味のなきガム噛みながら探梅す 石川焦点さま
噛んで噛んですっかり味がなくなりました。
 
新品の太陽の下梅探る 耳目さま
新品の太陽とは、春に対する独創的な措辞ですね。
 
太陽といふ巨花に背を向け梅探る 耳目さま
同じく太陽を詠み、花に喩えました。
 
風と鬼ごっとするやう梅探る 24516さま
風と鬼ごっことは、詩的表現です。
 
天にひび入りたる方へ梅探る 24516さま
雲の隙間でしょうか。ドッキリします。
 
探梅や深き眠りのこんにゃく岩 さるぼぼさま
いろいろ伝説がありそうです。
 
探梅や石にされたといふ女 さるぼぼさま
これもまた、何か伝承があるのでしょう。
 
探梅やさつき此処通つたやうな トポルさま
きつねにつままれたのかもしれません。
 
探梅や径はずれてもまた愉し ぽろたまさま
迷ってもまた楽しいのでしょう。
 
探梅や我も見つけて欲しいのだ ぽろたまさま
でも、結局誰かに助けを求めてしまいます。
 
うねりつつ光る谷あり梅探る dolceさま
壮大な光景です。
 
探梅や延命水を右に折れ GONZAさま
ちょっとした道しるべです。
 
合戦を見し八房の梅探す S.A.Y.さま
関ケ原の由緒ある梅のようです。
 
探梅をまわって地熱発電所 ウロさま
ちょっと現代的なものを発見しました。
 
楼蘭を訪うるがごとく探梅す ぐずみさま
エキゾチックな探梅です。
 
探梅や雨なら雨の日の楽し さとう菓子さま
天候に関わらず楽しめるのでしょう。
 
探梅の回し飲みするスキットル ラーラさま
みんなで呑みながら探したようです。
 
探梅の紅指し示す羅針盤 根本葉音さま
そういう器具があると便利ですね。
 
探梅の空のいきなり海となる 三重丸さま
急に眺望が開けました。
 
探梅や見下ろす雲の薄茜 小市さま
夕方になってしまったのかもしれません。
 
探梅へさそう蕩児の金時計 中山月波さま
お金持ちのお友達ですね。
 
探梅や枝ぶりを褒め雲を褒め 桃猫雪子さま
いろいろな楽しみ方があるようです。
 
探梅行贄めく新妻ひとりかな 楠えり子さま
お嫁さんはちょっぴり大変なのかもしれませんね。
 
探梅や眉間の奥の静かなり 風花さま
心は穏やかということでしょうか。
 
探梅やうっかりと踏む小さき骨 理酔さま
気付いたら何かの骨を踏んだようです。
 
梅探る冬の壁貫く穴探る 立志さま
象徴的な表現なのかもしれません。
 
前髪の君にやりたし探梅す ニットさま
優しい思いがあるようです。
 
探梅や案外短気な人でした まゆ熊さま
お連れの方はすぐ帰りたいと言い始めたのでしょうか。
 
探梅や悲恋の城の抜け道に ゆきたまさま
いわれのある城址なのでしょう。
 
探梅や昨日の途をまた辿り 近澤有孝さま
今日は咲いたかなとまた通っているようです。
 
探梅の妻の居ぬ間の一服よ 今日はアッシーさま
禁煙していることになっているんでしょうか。
 
探梅行センダングサの種も連れ 枝温李さま
いつのまにか沢山服についてしまいます。
 
古寺や探梅行を終える鐘 酔いどれ防人さま
夕方になってきたので、今日はお終いです。