自選とその選評です。

選評は作者を知らない段階のものです。

 

特選
37.島並の蒼さ際立つ檸檬かな 悠人さま
木に成るレモンが明るく輝いています。
 
並選
19.十六夜や小瓶に移す化粧水 まるちゃん2323さま
こういうわずかな時間が季語と響き合いそうです。
 
22.螻蛄鳴くか理不尽な奴多過ぎる 重太郎さま
主人公がじっと耐えている様子が伝わります。
 
27.秋天の奈落見据ゑて歯を磨く 享仙さま
天を奈落と喩えたところと落着が発想が非凡です。
 
29.無秩序という秩序コスモス揺れて モニカさま
五五七の破調に無秩序感があります。
 
38.秋めけり鎮守の森の火成岩 ひょうたん機さま
森の中の岩に秋を感じました
 
44.照もみじ影絵のごとき童子像 みなみさま
景がとても綺麗な感じがします