病人の付き添いって本当に大変。
看護士さんや、お医者さんを見て、本当に尊敬する。
小さい頃は、憧れの職業だったけど、現実は憧れる職業でもなくシビアそのものだと思う。
・・・献身的な心が無いと勤まらない。
私は、家族とずっと離れて暮らしていたから、
本当に、修羅場を見ないで来てしまった。
だから、その分、今家族の背負ってきた修羅場分だけでも、私が看てあげたい。
そう思っていた。
だから、毎日昼前から夕方まで父の傍にいた。
・・・昨日、母の用事が長引いて、夕方までずっと一人だった。
父は、お寿司が食べたいと言ったから
近くのスーパーに買いに行き、車椅子に乗せ、ティールームで食べて
また、ベッドに戻す。
・・・他の患者さんもいるのだけど、苦しんでうなされたりしている。
そんな中、ずっと病室にいて、本を読んだりしていたのだが、正直滅入ってた。
母が来た瞬間ほっとして
「あきちゃん。今日は長い時間一人で大変だったね。ありがとう。」
・・・そう言われて、父の状況を説明しているうちに涙が出てしまった。
母が、私の限界を察知した様で、
先に帰らせてもらった。
・・・父の看病は、看なければいけないという義務感ではなくて
父を看ていたいという望みで、長時間病院にいたのだけれど
気持ちとは裏腹に、精神が弱ってしまっていたのだ。
そして、家に帰る前に橘さんに話を聞いてもらって少し落ち着いた。
私が家についてしばらくすると、母が帰って来た。
母が、疲れただろうから、お酒でも少し飲めばって勧めてくれて
母の馴れ初めの話を聞いていた。
そういえば、そんな話、聞いたことあるようで、全然覚えてなかったし(笑)
すると、姉が帰ってきて3人で父の話になってしまった。
思い出話から、これから先の話。
考えたくないからと言ってはぐらかしていた話も
現実に目を向けなくてはいけないと言って話す事にした。
・・・お父さんは、今痛み止めの薬を飲んでいるのだけど。
詳しい人は分かると思うのだけど。
・・・モルヒネも処方されているみたいだね。
麻薬作用だから、幻覚や幻聴。
訳分からない行動をする。
父は、生きている事が苦しくはないか・・・
生きている事が辛いと思っているのなら、かわいそうでならない。
もし、延命の選択を余儀なくされた場合は、どうしたらいいとか。
そんな話、家族とするなんて考えても見なかった。
でも、酷な内容の家族会議だけど、亡くしてからの苦しみの方が辛いんだろうね。
・・・と言って3人で泣いた。
起きたら、3人とも目がパンパンでした(笑)