ラジオ英会話のまとめもゴールデンウイークが休みのため1週間お預け。そこで今回は今、中学生が直面する英語学習の問題について少し触れたいと思う。

今年の公立高校入試の英語平均点がものすごく下がったことが話題となり、今年度に入って行われた最初の学力テストも同じような結果となった。その結果の最大要因は、勤勉に暗記すれば獲得できる問題数が減ったことにある。英語が身近にある環境にある子どもにとっては決して難しくなったわけではないが、そうではない中間層が完敗状態。これでは英語を学び続けようと思う子供が減ってしまうことを危惧する。

高校時代、難関私立大学に合格するには英語能力の高さは必須。当時どんなに勉強しても私には無理だった。参考書を読んでも何をどこから手を付ければよいか分からず、ただ単語を覚えれば何とかなるとしか思えなかった。英語ができる人を見て、自分には全く才能がないと思うしかない。中村雅俊や桑田佳祐は、「頭がいいんだなー」と思うしかなかった。しかし、彼らは小さいころから英語に慣れ親しむ環境に恵まれていた。その証拠に留学経験者は難関私立大学入学に圧倒的に有利。しかしこの不公平な状況が今後も続くとしたら、日本の国力は萎む一方だろう。(台湾大地震の死傷者数と避難所の設備を見たら日本は本当に貧乏になったことを実感する)

中学3年生の教科書の最後に「これからの英語学習法」と題して掲載されている。少し紹介する。

Tip 1 教科書を使いつくそう。

教科書で学習した語彙や構造は、これからの英語学習の基礎になります。いつでも振り返って復習できるように、教科書は取っておきましょう。

デクテーション①教科書から好きな本文を選ぼう。②教科書を閉じて、その本文の音声だけを聞いて書き取ろう。③教科書を開いて、本文と書いた文があっているかを確かめよう。④自分が書き取って確認した文を、意味を考えながら正しく音読しよう。

シャドーイング①教科書から好きな本文を選ぼう。②教科書を見ながら、音声のすぐ後について真似して発音しよう。③慣れてきたら、教科書を閉じてやってみよう。

Tip 2 教科書以外の情報を活用する。

本や雑誌、テレビやインターネットなど、英語学習の教材は身の回りにたくさんあります。興味に合わせて、どんどん活用していきましょう。

プレジャー・リーディング 自分のお楽しみ(pleasure)のために英語を読んでみましょう。好きな物語の原作や、興味のある分野のインターネットの記事などがお薦めです。

Tip3 英語を使う機会を作ろう。

英語を使う人が身近にいなくても、英語を話したり書いたりする機会を作ることができます。①英語で日記をつける。②好きな英語の歌を覚えて歌う。③考えたことを英語で言ってみる。どれもよく言われていることだが、此処を読む生徒など5%もいない。

さて、中学生のほとんどがスマホを持つ環境にあるので、教科書のバーコードから簡単に良質な英語に触れることができる。またSNSの発達は英語環境の差を縮めるのに一役買う。確かにその通りだ。しかし現実はそのような使われ方はしない。もっと楽しい使い方に溢れている。

教育に重点を置く傾向は、遅まきながら強まっている。しかし、日本をリードしていくような人の教育と社会が安定するために必要な教育改革を同時に論じることはできない。その手の先見的な例がメディアで紹介される度に思うが、どんな人の何が対象なのかをはっきりさせないと、効果が期待できないのはもちろん、間違った世論を作る。

家庭環境には恵まれていないが、日本をリードしていくような人、若しくはその右腕として働く人をいかに育てるかは日本再生の最優先課題。現実この層の子供が、周りの大人から触れる情報は、勉強に対してネガティブなだけでなく、間違っていて偏見に満ちている。しかし全体に占める割合は少なくない。そして、原石は等しく分布し、必ず一定程度存在する。

日本のリーダー教育は決して上手くいっていない。改革が必要なのは日本の現状を見れば明らかだ。加えて、そのリーダー候補のすそ野を広げなければ、人材は不足したままだろう。国力とは国を全体として覆う空気のようなもの。知識を使い、考える能力を涵養する雰囲気が滲みでてこなくては、新時代の旗手にはなれない。

四方山話編

 白樺の新芽が新緑に変わり、花粉が少し治まった。北海道らしい光景は、白樺花粉症の私には少し辛いが、白樺の白と新緑の葉の艶やかさは見ていて清々しい。

 さて、昨年に続き夫婦で2回目メタロ・バランス検査の帰り、コメダに寄ってブランチ。姪っ子お薦めモーニングセットを注文。この店は名古屋発祥らしい。だからモーニングなのだと納得。ただ期待したほどの量ではなく、お腹を空かしたままのブランチとなった。ところでブランチのスペルは[branch]。朝食と昼食[lunch]をかけているから[l]と思いきや[r]。[brunch]でもないので発音には注意。