■勝汰章の著作刊行本
「笑顔になるための246のことば」
悲しみを乗り越える時に・・・
夫婦/恋愛/会社、仕事/子供/家族/友情、信頼/お金/病気、事故/生と死/挫折/セックス/男と女/今/
2030年までの運勢鑑定付
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外で何かの仕事をしていることは分かるのだが、何なのかは不明なままであった。
女将と署長が別れたということが店の営業にも関係していた。
署長の紹介の客も減り、宴会の回数も減った。
女将と美幸が喧嘩することも多くなった。
僕は、美幸が不倫していることは何とも思わない。逆に署長が順子との不倫を容認してくれたことで僕は勇気百倍という気持ちになっていた。
人目もはばからずに順子と出歩くことも多くなり、順子も母親が署長の女ということで権力をふりかざすことも多くなっていた。
僕と順子には怖いものは何もない。
ある日、女の店員が事故死したという知らせがあった。
自転車で走っていて、坂道でスピードを出しすぎて衝突死したという。
おそらく、女将か美幸が自転車のブレーキに細工したのだろう。
この事故も単純な交通事故として処理された。
その後、幸福屋には新しい店員が来ることはなかった。署長の力がないと人を募集しても来ることはないのだ。だから、署長と知り合いになることが金持ちになるための手段なのだ。
僕は運がいいと思った。この運が続くことが一番なのだ。運というよりも実力があるのかもしれない。どちらにしても僕の立場は強固なものになっていた。
ある日、美幸から離婚してほしいとの申し出があった。
僕は、素直に従うと言った。ただ、離婚するということは美幸にとっては不利になる。
つまり、議員の僕の力を利用出来ないということだ。
しかし、街でも大きな藤村葬儀社の長男と結婚したなら、権力よりもお金には絶対に困らない。
そういう考えがあったのだと思う。美幸という女は金のためなら何でもするのだ。
それは女将の影響だと思う。
権力にしがみつくことが出来ないとなると金を持った男に従う。
それが、この街では日常茶飯事なのだ。
皆、口に出すことはないが、当たり前のこととして通用していた。
僕は、署長の命令で順子と結婚することにした。
死んだ村越の家とは縁が切れることによって順子の議員としての生命は終わるかと思われたのだが、署長の権限で街始まって以来の夫婦の議員の誕生となった。
順子の建てた家に住むことになり、順子の母親と三人だ。
二人は夫婦として、そして議員としての生活が始まった。
「茂さん、本当に嬉しいわ。夢のようよ。あなたが私の旦那様。絶対に無理だと思っていたから・・・」
「僕もだ。こんなに順調にいったら怖いぐらいだよ。でも、順子と結婚出来て最高だ」
「私もよ。でも、これから幸福屋はどうなるの?」
「女将が別の仕事を持っているらしいから困ることはないそうだよ。何の仕事なのかは知らないけど。まぁ、藤村と結婚したなら大丈夫だと思うよ。もう、済んだことだから僕たちには関係ないよ。それと、一つだけ気になることが解決していないんだ。街長は誰なんだい?俺たち新人議員には会ってくれないということかい?」
「私もそう思っているのよ。伯父様に尋ねたら、いつも、いずれ・・・としか言わないのよ。もしかしたなら、本当はいないんじゃない?」
「それはないよ。古参議員は会っているんだよ。ただ、年に数回らしいけど・・・」
「そうよね?誰なんだろう?」
「いずれと言われても早く知りたいよ。何とかならないか?」
「叔父様も駄目だし、他の議員も駄目。助役も駄目なの?」
「駄目だよ。役場の職員でも会っていないんだよ。つまり、いてもいなくてもいいということかもしれないが、署長が言うには国との交渉とか外部との付き合いがあるということだよ。だから、不在が多いんだって・・・それにしても街長選挙もないし、不思議だよ」
「明日、役場に行って確かめてみようよ?」
翌日、役場の街長の部屋へ行ってみた。誰でも入ることが出来るらしい。大きくて豪華な部屋だ。大きな応接セットが真ん中にある。ただ、不思議なことに書類らしきものはない。
人がいるという感じはしないのだ。
「何か変だよ」
「家具屋の販売するためのセットのようだね」
「順子もそう思うかい?」
「うん、変だよ。誰かが何かをしている形跡がないわ」
「確かに・・・」と、突然ドアが開き助役が顔を出した。
「何か用事ですか?」
「街長の部屋を見ようと思ってね。不在のようですが?」
「それが何か?」当たり前のように言う。
「会えないのですか?議員でも・・・」
「いずれ・・・会うことがありますが、今の街長は代わる予定です。新しい街長と会ったほうがいいと思いますよ」
「代わる?選挙もなくて?どういうことですか?」
「すぐに・・・分かります。それと、来週には会えるはずです」と、言い残して部屋を出ていった。
どういうことだ。新しい街長・・・?
結局、今の街長とは会うことは出来ないのだ。どういうシステムで選ばれるのだろうか?
選挙もないし・・・
疑問の残るままに役場を後にした。
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