■勝汰章の著作刊行本
「笑顔になるための246のことば」
悲しみを乗り越える時に・・・
夫婦/恋愛/会社、仕事/子供/家族/友情、信頼/お金/病気、事故/生と死/挫折/セックス/男と女/今/
2030年までの運勢鑑定付
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その日の仕事は、八時きっかりに終わり後片付けもないままに店を出た。
どうやら、八時以降は仕事をしてはいけないようだ。
外に出ると異常に明るいことに気づいた。つまり、街路灯が、そこかしこにあり、まるで昼間のような明るさだ。そして、不思議なことに人がほとんど歩いていない。
小さな街であるから仕方のないここだとは思ったが、それにしても人がいない。
さらに、車の往来もない。たまに通る車はタクシーであった。
しかも、そのタクシーには客は乗っていない。回送という電光文字が光っていた。
春先の夜は、少しは肌寒いが何か気持ちのいいものだ。
アパートへ向かう道には、色々な家並みがあり、その家からの光が洩れていた。
店からアパートまでは徒歩で十分ぐらいだ。大通りを歩き駅前の商店街らしきところを歩く、しかし、商店の全ては閉まっていた。
午後八時までの仕事ということが徹底されていると思う。
そこで、僕は一つ大変なことに気づいた。今夜の食事がないのである。
越して来たばかりで、冷蔵庫の中には何もない。唯一あるのは、小さなカップラーメンだけだ。これだけでは満腹にならない。
僕は空腹のおもむくままに、どこかに店の一軒ぐらいはないかと探してみることにした。
駅の反対側に行くことにし、線路を渡ろうとした時に、昼間と同じように誰かが声をかけた。
振り向くと、そこには、自転車に乗った警官の姿があった。
「何をしているのですか?八時を大部過ぎていますよ。早く帰って下さい」
「えっ、お店を探しているのです。食べ物がないので・・・」
「駄目です。早く帰って下さい。あなたは、この街の人ですか?一応、住民カードを見せてもらいます?」
「これですが・・・」と、手渡した。
「間違いないようですね。とにかく、開いている店は一軒もありませんから帰って下さい。これ以上外にいると逮捕することになります。さっ、早く家に帰って下さい」
「食べ物が・・・ないのです」
「それは、あなたの責任です。この街のルールを守って下さい。分かりましたか?」
僕は、逮捕という言葉に敏感に反応していた。過去に、自分の店で客とのトラブルで怪我を負わせてしまい逮捕され書類送検されたことがあったのだ。
あの時の記憶が蘇ってきた。
ここは素直に従うしかない。しかし、大きな疑問がある。そして・・・
「はい、これから帰りますが、八時以降は出歩いてはいけないということは昔からなのですか?」
「今の役場街長が決めたことですし、警察署長も了承しています。この街の決まりです」
「そうですか?それと、もう一つだけ聞いてもいいですか?」
「一つだけですよ」
「運転免許の住所変更は?」
「あなたは最近ここに来られたのですね?それは、役場です。役場で手続きをして下さい。さっ、早く帰って・・・」
と、自転車は早いスピードで、その場から去って行った。
この街の全ての機能は役場なのだ。
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