■勝汰章の著作刊行本
「笑顔になるための246のことば」
悲しみを乗り越える時に・・・
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■まぐまぐ ランキング
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深夜になっていた。
山根かおると、フランコの動きはない。山根かおるの部屋の前の部屋と、純一郎とフランコの部屋の前の部屋にも刑事が張り込み、様子を伺っているので、どのような動きがあったにせよ、確実に分かる。
僕は、一つの疑問が頭をよぎった。
もし、純一郎が山根かおるの車に、爆破の細工をしているのではないかと?・・・
そうであれば、山根かおるの車を調べてみたならば・・・いいのではないか?
しかし、深夜であり、車への細工を見つけることは困難だと思った。それと、車を調べている光景を、フランコにでも発見されたなら、全ては終わってしまう。
これから、どうしたものかと思案していた。
一方、マニラ署での取調べは終っていた。
徳野茂美とベニーノ真奈美は、おおかたの事実関係を白状していた。
大半の動機が解明されたことになる。
しかし、まだ、事件は終わってはいない。
深夜の2時になった。ホテルの駐車場で見張っていた刑事から、純一郎が戻ってきたと連絡が入った。
僕たちは、ざわめいた・・・。
純一郎は、エレベーターに乗り、部屋へ向かったという報告だ。
僕たちは、純一郎の部屋の前の部屋で待機していた。ほどなくして、エレベーターのドアの開く音がした。
コツコツと靴の足音が近づいてくる。
部屋の前で立ち止まり、ドアをノックしている。ドアが開いた・・・
僕は、少し開けたドアから外を見た。
・・・写真と同じ人物だ・・・間違いない・・・まぎれもなく、金田純一郎だ・・・
少しではあるが、フランコの横顔も見ることができた。
ドアが閉まり、二人は中にいることは間違いない。
「大越刑事・・・これから、どうなりますか?」と、僕は、武者震いしていた。
岩崎弁護士は、ソフアーに座って、テレビを見ながらタバコを吸っている・・・
殺人犯人がいるのに・・・それにしても図太い神経だ?
「任意聴取という形でもいいと思いますが、拒否されたなら・・・とにかく、様子を見るしかないと思います。それと、あの部屋からは逃げられないと思いますから、明日、部屋を出たところで任意同行をしたいと思っています。そちらのほうが間違いないでしょう?・・・今、踏み込んで、ピストルでも持っていて、部屋の中に閉じこもったりしたなら大きな問題ですから・・・」この、大越刑事の判断が大きなミスの引き金になってしまうのだ。
僕は、大越刑事の言う通りにするしかないと思った。
僕たちは、交互に仮眠をとった。しかし、岩崎弁護士は、ずっと眠っている。
それにしても、何故? 純一郎は出かけたのであろうか? それも・・・どこに?・・・