今週は、だんなが家にいて静養しているので、普段より大目の食料品が必要になる。
だんなには、栄養をつけてもらわないといけないので精のつくものを買っている。
今日は、だんなの好きなスキヤキにしようと思う。息子も大好物なので一家団欒での食事が楽しみである。
いつものスーパーで買い物をしていると、いつも出会うパン屋の小田さんに会った。
「田口さん、大変だったそうね・・・ご主人・・・」と、聞いてきた「ええ 何とか手術して静養中なのよ」と言うと「あの病気って手遅れなら死ぬらしいのよね、良かったわね」と気遣ってくれた。
皆、私の家のだんなが虫垂炎で入院していたことは知っている。人の噂というものは新幹線よりも早い。
「何とかね、病院に着いた時は、腰が抜けるという感覚になったのよ、生きていて欲しいというよりも、死んだらどうしようということで頭の中はイッパイだった」と言うと「うちもあったのよ、昔、だんなが急性膵炎になってね、救急車を呼んだことがあったの、その時は生きたここちがしなかったのよ」と小田さんは言う。
「膵炎ていうのはとても痛くて立っていられないらしいの、だんながしゃがみこんで唸っているからトイレでもいったらなんて言ってしまったのよ、本当に大笑いよね」と言いながらケラケラ笑っていた。
「そうよね、当人にしか痛みは分からないのよね、いいかげんなものね」と笑い返した。
「そうそう、人はみないいかげんなのよ、私が初めて妊娠して気持が悪くなった時でも、食べすぎだから胃薬でも飲んでろと言われた・・・」と小田さんは昔を懐かしむように話している。
私も、2度目の妊娠の時に、一度出産しているからと注意をしていなかったから、流産した経緯がある。
それで、子供ができない体になったのだ。
あの時、もっと注意していたならと後悔していることと、息子に兄弟がいたならもっと良かったとも思う。
大人のいいかげんさで人生が変わってしまうのだ。
「田口さん、例のいじめのことはどうなったの?・・・」と聞いてきた、小田さんの娘は中学生だから、小学校で起きたことを詳しくは知らないらしい「その後は何もないけれど、色々と対応はしているらしいの」と答えた。
どうやら、小田さんの娘さんの中学校でも問題になっていることがあるらしくて、保護者会も頻繁にあるようだ。
小田さんは、お互い大変だねと言いながらレジに向かった。
地域にとっても大事な問題のひとつであるし、さらに、防犯も大きな問題である。
子供にとって、住みづらくて大変な世の中かもしれない。
全国的に大きな問題になっている。しかし、20年前にも社会問題になったのに、今さら何なのだろう。
全く、解決もしていないし、さらに酷くなっていると思う。
この国は子供の今や将来についてのビジョンがゼロなのではないか?
子供なくして国の繁栄は絶対にありえないとどこかで呼んだ記憶がある。
今の日本という国は、繁栄という言葉を忘れてしまったのであろうか。
今がよければ将来はどうでもいいのかもしれない。
大人による犯罪の多さが子供にも影響しているのは確かだろう。
大人のいいかげんさが子供にも影響しているに違いない。このままの状態でこの国が衰退していったなら・・・・
いずれは、廃国となり、どこかの国の属国となるかもしれない。人口が減っているということは、間違いなく子供が減っているということだ。子供が減った国で繁栄した国など歴史上には存在していないと思う。
スーパーの店内で、こんなことを考えている人は私ぐらいかもしれない・・・
手のカゴの中には、スキヤキの具材が入っているのに、頭の中では国の将来について考えている。
そう思うと何かとてもアンバランスな感じがして可笑しくなってしまった。
私は、結構そういった話は好きである。ただ、周りの知り合いの中ではいない。
いつも頭の中だけで考えているだけである。私のようなものが国の将来について考えても何も変わることはないだろう。しかし、国を変えたいという格好をつけた政治屋よりはましだと思う。
この国で一番いいかげんな人は、国のトップにいるえらい人たちではないか?
権力掌握のためや身の保身のためなら裏で何でもしている人が多すぎる。
ただの主婦だけど、裏も表もない生き方をしている私のほうが十倍も千倍も人としては上だと思う。
そんなことを考えながら買い物していると手のカゴには、スキヤキの具材でイッパイになってしまった。
あわてて、レジに向かって小走りに走った。