2ヶ月くらい前、私は神様に出逢った。

朝、いつも通り牛舎に行ったら、
瀕死の仔牛、しかも双子が生まれてた。
苦しそうな声で呻いていた…。
親は育児放棄。
その親は去年も同じく育児放棄した牛だった。
早く発見できなかったのは私たちの責任だ。

冷たい体を必死で温めて、何度も何度も「がんばれ、ごめんな」って叫んだ。
自力で立つことも出来ない。
もちろんミルクを飲むことも出来ない。
衰弱しきってた。

出来ることは全てやって、あとは仔牛たちの生命力にかけるしかなかった。
雌雄の双子だったんだけど、雄の方が弱っていた。
夕方になり少し肌寒くなってきたから、仔牛の柵の中に入って抱きしめていた。
体温は、驚くほど低かった…。

私は知らず知らずのうちに神に願っていた。
「どうかこの子たちをお救いください」
泣きながら祈った。

日も暮れたころあたりは暗闇に包まれていた。
仔牛から離れたくなくて、電気はつけていなかった。
でも、入口の戸は開いていたので、外の景色だけはぼんやり見えた。

目を閉じてまた祈った。
すると、目の前がチカッと光った。
あたりは暗い。
また光った。
でも目は開いている。
まるでライトでもパッシングされてるかのようだった。

何回か光った後ふと入口を見た。
薄暗い中に人が入ってきた。
影のように真っ黒な人。
「お母さん?」
話しかけても返答はない。
「どちらさまですか?」
やはり返答はない。
そして、暗闇の中に消えていった。
不思議だな、とは思ったけど、怖くはなかった。

そのあと母様が来たので、誰か来たのか聞いた。
もちろん答えはNOだった。

『誰だろう…』

その2日後…。
仔牛たちは元気に走り回っていた。
立つことも出来なかった仔牛が、あんなに瀕死だった仔牛が…。
その姿を見て、自然と涙がこぼれた。
嬉しくて、愛おしくて、胸がいっぱいになるほどに。

きっとあの時の人は、神様だったんだな…。
あのパッシングのような光は御九字を切っていたに違いない。
そう確信した。

本当の話です。
信じがたいかもしれないけど。
それからも私の周りでは、不思議なことがたびたび起こるようになった。
守られているなって、感じます。

あぁ、神様はちゃんといるんだね…。
そう思い、感じた出来事でした。

最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。
長文で申し訳ない。